2月のビットコイン月足
- 今週は2月の最終週となりますが、今月は現在の所47%上昇しています。月足は3ヶ月移動平均線の上位での推移が続き、底堅い動きとなっています。1月はアメリカで現物ETFの承認が確定すると、短期的な事実売りとなり下落する場面もありました。一方、1月は長い上髭を付けた陽線となり、今月も陽線となることがほぼ確実となっており、6ヶ月連続の陽線を記録することになります。2月は2021年11月に記録した過去最高値779万円も2年3ヶ月ぶりに更新しています。円安の影響から円建てでは過去最高値を記録しましたが、ドル建てでは現在61500ドルで推移しておりドルベースの高値6万9000ドルまでまだ距離がある状況です。一方、今年は半減期を4月に控えており今年中のドルベースでの高値更新はかなり高まっています。
ビットコイン週足
- 今週のビットコイン週足は、すでに19%ほど上昇しており現在920万円台で推移しています。先週はほぼ横ばい推移となりましたが、今週は強い買いが戻り上昇する形となりました。1月の週足チャートでは、ETF承認の事実売りから一時573万円まで下落しましたが、1月の安値からは継続的に買われています。週足は昨年9月から2ヶ月間移動平均線(8EMA)を下回っておらず、強気のチャートが維持されています。今週の値動きにより再度移動平均線から上離れしており、しばらくは底堅い値動きが予想されます。
取引所保有BTCが低下し、供給力不足に
- 上記の指標は取引所保有する現物BTCの推移となります。同指標(緑)を見ると1月の後半から下落し始めています。同時期から価格(白)も底堅い動きとなり、足元で大きく上昇しています。取引所が保有するBTCが流出していることで、市場で売られる現物が枯渇していることを示唆しています。供給力が不足していることから相場が上昇しやすい環境となっています。同指標が低下している間は、相場の底堅さが継続する可能性が高いでしょう。
デリバティブ市場では過熱感も
- 上記は無期限先物取引のファンディングレート(FR)と3ヶ月先の先物取引価格と現物価格の乖離率を表しています。FRは昨日価格が高値を上抜けた際に0.06%台まで上昇しています。また、3か月先の先物取引価格の乖離率も16%まで上昇しています。デリバティブ市場では、1月に大きな下落があった直前の水準までロングポジションに偏ってきています。価格の下落時にはロングポジションの清算を伴った大きな下落になる可能性があり、レバレッジをかけた取引には注意が必要です。今後は上下共にボラティリティの上昇が予想され、資金管理を徹底しましょう。
まとめ
- 2月のビットコイン相場は非常に強い展開で終値を迎えることになりそうです。1月の現物ETF承認後は一時的に売られましたが、現在も現物ETFファンドへの資金流入が確認されており、結果として現物ETFの承認は価格にかなりプラスとなりました。オンチェーンデータでは取引所からビットコインが流出していることが示され、市場の供給力不足が示唆されています。チャートの状況からも買い需要がかなりあると見られ、相場は来月も底堅い動きが予想されます。一方でデリバティブ市場では過熱感も見られ、一旦利確売りが集中すると大きな押し目を付ける可能性があります。デリバティブ市場の過熱感から新規の信用買いポジションには注意が必要です。短期トレードではしっかり押し目を待ってロングポジションを建てる配慮も必要でしょう。
|編集:CoinDesk JAPAN編集部
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