- バイナンスの幹部2人がナイジェリアに到着した際、当局に拘束され、パスポートを没収された。
- バイナンスはナイジェリアでの営業許可を取っていなかったと昨年、同国の証券規制当局は発表している。
世界最大の暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)の幹部2人がナイジェリアに入国した際に拘束しされたと2月29日、複数のメディアが伝えた。
2人は、同国の国家安全保障顧問事務所(Office of the National Security Adviser)に拘束され、パスポートを没収されたとフィナンシャル・タイムズは関係者の話を引用して報じた。ブルームバーグによると、2人は政府関係者との会議のためにナイジェリアから招待されたが、バイナンスが同国で違法に営業しているという理由で入国した際に拘束されたと関係者は語ったという。
2人は起訴されていないが、通貨操作、脱税、違法営業の疑いをかけられる可能性があるとブルームバーグは報じている。
国家安全保障顧問事務所のザカリ・ミジニャワ(Zakari Mijinyawa)報道官は「必ずしも逮捕というわけではない」「ミーティングや議論を進めている。これは国家安全保障の問題であり、省庁間のプロセスが進行中だ」とブルームバーグに述べている。
報道によると2月27日、同国中央銀行のオレイミ・カルドソ(Olayemi Cardoso)総裁は、バイナンス・ナイジェリアが260億ドル相当の追跡不可能な資金を移動させたと主張。「我々は、多くの事業体を通じて不正な資金が流れていること、よく言っても疑わしい資金が流れていることを示す、ある種の行為が行われていることを懸念している」と述べたという。
ナイジェリアの反汚職機関、警察、国家安全保障顧問事務所は暗号資産取引所の調査を開始したとカルドソ総裁は述べたとファイナンシャル・タイムズは伝えた。当局は、過去および現在のバイナンス・ナイジェリアのユーザーリストを求めているという。
昨年、同国の証券取引委員会は、バイナンス・ナイジェリアは同国での営業を認可されていないと述べている。
バイナンスとナイジェリア国家安全保障顧問事務所にコメントを求めているが、返答はない。
|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
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|原文:Nigeria Detains Binance Executives as It Investigates the Crypto Exchange: Reports