ビットコイン否定派のJPモルガンCEO、「購入する権利は守る」
  • JPモルガンのジェイミー・ダイモンCEOは、ビットコインの購入をタバコを吸うことになぞらえた。
  • ダイモンCEOは、暗号資産が違法行為に使用されていると改めて批判した。
  • ダイモンCEOはまた、利下げを6月まで待つようFRBに促した。

JPモルガン(JPMorgan)のジェイミー・ダイモン(Jamie Dimon)CEOは、たとえ自分が決してビットコイン(BTC)を買わないとしても「ビットコインを買う権利は守る」と表明した。オーストラリアのビジネスサミットにビデオ出演した際の発言で、ロイター通信が報じた。

ダイモンCEOは、「私はあなたがタバコを吸う権利を守り、ビットコインを購入する権利も守る」と表明した。さらに、「私が個人的にビットコインを購入することは決してないし、もしあなたが購入するのならそれはリスクだと思う。 政府はこうしたことすべてに目を向けているのに、なぜ受け入れているのか?」とコメントした。

ダイモンCEOはまた、暗号資産(仮想通貨)の実用的な用途の多くは詐欺やテロなどの違法行為だという批判を改めて行った。

ダイモンCEOは長年にわたって一貫して暗号資産を批判してきたが、今回のコメントを見るとほんの少し軟化したことが読み取れる。同CEOが米上院委員会で、もし自分が政府ならビットコインを閉鎖すると発言したのは昨年12月のことだった。

その1カ月後にはダボス会議でビットコインを「石のペット」になぞらえた。

より広範なアメリカ経済の問題に関しては、ダイモンCEOは米連邦準備制度理事会(FRB)に対し、インフレとの闘いに確実に勝利するための手段として利下げを6月まで待つよう求めた。

ダイモンCEOは、「もし私が彼らだったら待つだろう」とし、「いつでも迅速かつ劇的に引き下げることができる。この段階では信頼性が少し危険にさらされる。私なら6月を過ぎるまででも待って、すべてを解決するだろう」と述べた。

12日午前に発表された2月のインフレ指標は予想外に上昇する結果となった。

|翻訳・編集:林理南
|画像:Shutterstock
|原文:Jamie Dimon Defends Right to Buy Bitcoin Even Though He Never Will