- ビットコインETFは今後3年、最大2200億ドルの資金が流入する可能性があるとJMP証券のアナリストらは指摘した。
- また同社は、コインベースは優位なポジションにあるとし、目標株価を220ドルから300ドルに引き上げた。
- 一方、JPモルガンは、ビットコインETF市場は今後2、3年で約620億ドルに成長すると予測している。
ビットコインETFには今後3年で、最大2200億ドル(約33兆円、1ドル150円換算)の資金流入が見込まれ、乗数効果(新たな需要が連鎖的に拡大していくこと)を考えるとビットコイン(BTC)価格は現在の4倍近い28万ドル(約4200万円)に上昇する可能性があるとJMP証券(JMP Securities)は3月13日のリサーチレポートで述べた。
さらにJMPのアナリストらは、資金流入の予測が正しければ、暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)は優位なポジションを維持するだろうと述べ、目標株価を220ドル(約3万3000円)から300ドル(約4万5000円)に引き上げた。ファクトセット(Factset)のデータによると、この目標株価はウォール街のアナリストの中で最も高い。同社の株価は当記事執筆時点、2.6%上昇の262.92ドル(約3万9400円)となっている。
JMPは、ビットコインETFの資金流入は予想を上回り、市場デビューからわずか2カ月で100億ドル(約1兆5000億円)に達したものの、「これまでの取引(と資金流入)はまだ氷山の一角に過ぎない可能性が高い」とし、ビットコインETFの承認は「資本アロケーションのより長期的なプロセス」の始まりに過ぎず、今後も資金流入は大幅な増加を続けるだろう述べた。
「今後3年間で2200億ドル(約33兆円)がビットコインETFに流入すると推定しており、乗数効果を考えるとビットコイン価格にも大きな影響を与える可能性がある」とデビン・ライアン(Devin Ryan)氏率いるアナリストらは記している。
「ビットコインETFの純流入額が2200億ドルに達するという予測が正しければ、現在の新規資本の乗数効果についての我々の推定値である最大25倍を適用すると、これだけでビットコインの時価総額は5.5兆ドル(約825兆円)増加し、1BTCあたり28万ドル(約4200万円)に上昇する可能性がある」
ビットメックスリサーチ(BitMEX research)によると、ビットコインETFは12日、10億ドル(約1500億円)超に相当する1万4706BTCの純流入を記録した。
一方、JPモルガンは先週のレポートで、ビットコイントETF市場は今後2、3年で約620億ドル(約9兆3000億円)に成長する可能性があると述べている。
|翻訳・編集:行武 温
|画像:Chris Li/Unsplash
|原文:Spot Bitcoin ETFs Could See $220B of Inflows in Next 3 Years: JMP Securities