- 暗号資産市場は、ビットコインとイーサリアムが急落した3月20日の安値から15%上昇し、一晩のうちに乱高下を経験した。
- 20日の下落は、先週の上昇からの利益確定売りと、価格上昇に対するレバレッジベットのフラッシュによるもので、テクニカルな下落トレンドを示唆するトレーダーもいた。
- FRBのパウエル議長がFOMCでハト派的な会見を行った後、センチメントが反転し、BTC、ETH、その他の主要トークン、特にレイヤー2プラットフォームやミームコインのトークンが急騰した。
ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)が急落した3月20日の安値から15%も上昇し、暗号資産(仮想通貨)市場特有のボラティリティが発揮された。
BTCとETHは過去24時間で11%も上昇し、主要トークンの上昇を牽引した。ソラナ(SOL)、カルダノ(ADA)、バイナンスコイン(BNB)は8%上昇した。広範な暗号資産市場の指標であるコインデスク20指数(CD20)は、最近7.62%上昇した。
CoinGeckoのデータによると、レイヤー2プラットフォーム、つまりイーサリアムをベースとするブロックチェーンのトークンは、過去24時間で平均25%の上昇でセクターをリードした。ミームコインは16%の急上昇で続いた。
20日の市場は、先週の上昇からの利益確定売りと、価格上昇に対するレバレッジベットのフラッシュの中、アジア時間の早い段階で下落し始めた。報道によると、全体の時価総額は過去1週間で15%以上下落し、一部のトレーダーはビットコインがテクニカル下降トレンドの兆候を示しており、これは今後さらに損失が出る可能性があると述べている。
アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル(Jerome Powell)議長の連邦公開市場委員会(FOMC)でのスピーチがハト派的なトーンで行われた後、センチメントが反転した。インフレ率(CPI)が予想を上回ったにもかかわらず、パウエル議長が今年中に3回の利下げを実施するとの見通しを維持したためだ。
シンガポールを拠点とするQCPキャピタル(QCP Capital)は、日次のノートの中で、通常より投機的な先物取引よりも需要を反映しやすいスポット取引が買いを主導していると述べた。
「需要は主にスポット取引で、資金調達率(ファンディングレート)はほとんど変化していないようだ(今後数時間のBTCスポットETFのフローデータで、スポット需要が確認できるだろう)」とQCPはテレグラムのブロードキャストで述べた。
ドージコイン(DOGE)は、暗号資産取引所コインベース(Coinbase)が3月7日に提出した書類がX上で拡散され、早ければ4月1日にもDOGE、ライトコイン(LTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)の先物を提供する予定であることが明らかになり、18%急騰した。
一部のトレーダーは、この動きをドージコインETFの前兆と見ている。
厳格な上場基準と規制遵守で知られるコインベースは、現在の投資環境においてDOGEは「ジョーク」トークンという存在を超えていると提出書類の中で述べている。
「ドージコインの永続的な人気とコミュニティの活発なサポートは、ミームとしての起源を超え、暗号資産の世界の定番になったことを示唆している」とコインベースは述べている。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:Dogecoin Climbs 18% on DOGE Futures Hopes, Bitcoin Nears $68K