ギャラクシー・デジタルの今後には、いくつかのポジティブな要素がある:調査報告
  • ギャラクシー・デジタルは機関投資家向けに特化したビジネスモデルを進化させ続けているとカナコードが述べた。
  • 同社の商品であるギャラクシー・ワンのさらなる展開は前向きに捉えられている。
  • カナコードはギャラクシー株のレーティング「買い」と目標株価17カナダドルを維持している。

マイケル・ノボグラッツ(Michael Novogratz)氏が率いる暗号資産(仮想通貨)金融サービス企業、ギャラクシー・デジタル(Galaxy Digital)は、その多様な事業全体において堅調な営業成績を収め、2023年を好調のまま締めくくったと、ブローカーのカナコード・ジェニュイティ(Canaccord Genuity)は3月27日の調査報告書で述べた。

カナコードは、トロント証券取引所に上場するギャラクシーの業績は第4四半期は堅調だったが、2月末まではさらに好調だったと述べている。

運用資産残高(AUM)が年末からほぼ倍増して100億ドル(約1兆5000億円、1ドル=150円換算)を超えたこと、自己資本が第3四半期末の約15億ドル(約2250億円)から21億ドル(約3150億円)超に増加したこと、税引き前利益が四半期累計で約3億ドル(約450億円)に達したことなどがポジティブなハイライトだと報告書は述べている。

「また、重要なことに、ギャラクシーは機関投資家取引に重点を置いたビジネスモデルを進化させ続けている」とジョセフ・ヴァフィ(Joseph Vafi)氏率いるアナリストは書いており、さらに「同社のユニークな暗号資産に特化したプライムブローカレッジ商品であるギャラクシー・ワンのさらなる成熟と展開をうれしく思う」と付け加えた。

「伝統的な資産運用会社が暗号通貨にある程度の配分をしようとしている中、ギャラクシー・ワンの継続的な進化が市場シェアを奪うのではなく、市場を作り出す本当の原動力であると我々は見ている」と著者らは書いている。

カナコードによると、暗号資産会社とFTXの資産との関係の強化により、年末以来、資産管理部門のAUMが大幅に増加したという。また、FTXが暗号資産をスポットで販売するため、AUMの増加により長期的にトレーディング収益が増加すると付け加えた。

上場投資信託(ETF)の動きも追い風だ。カナコードは「ヨーロッパのパートナーであるDWSがビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の両方でETFを展開していることや、パートナーであるインベスコ(Invesco)がアメリカのビットコインETFを立ち上げていることは非常に心強い」と述べた。

同ブローカーはギャラクシー株のレーティングを買いに据え置き、目標株価を17カナダドル(約1870円、1カナダドル=110円換算)とした。ギャラクシー株の27日の終値は13.46カナダドルだった。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:ギャラクシー・デジタルのマイケル・ノボグラッツCEO。(Suzanne Cordiero/Shutterstock/CoinDesk)
|原文:Galaxy Digital Has Several Positive Catalysts in Play This Year: Canaccord