- 分散型金融プロトコルEthenaは4月2日、USDe保有者にガバナンストークンであるENAをエアドロップする予定だ。
- ENAに連動するプレローンチ先物は、3月29日の早い段階で20%以上急騰した。
分散型金融(DeFi)プロトコルEthenaのエアドロップが差し迫ったガバナンス・トークンENAに関連するプレローンチ先物は3月29日に急騰し、取引開始時の時価総額が5億ドル(約750億円、1ドル=150円換算)を超えることを示唆した。
分散型取引所Aevoに上場されているENA/USDのプレデビュー先物は、アジア取引時間中に73セントで取引され、24時間ベースで22.29%の上昇となった。
13億ドル(約1950億円)のUSDeトークンを保有するEthenaは、4月2日に全供給量の5%に相当する7億5000万のENAをUSDe保有者にエアドロップする。4月1日以前にUSDeをアンロック、アンステーク、売却したトレーダーはエアドロップの対象外になる。
このエアドロップの数とプレローンチ先物価格が示唆する市場価格は、トークンが5億4750万ドル(約821億円)の時価総額でデビューする可能性があることを意味する。時価総額は、流通供給量と市場価格を掛け合わせることで決定される。一方、ENAの完全希薄化時価総額(FDV)は100億ドル(約1兆5000億円)を超える可能性がある。FDVは総供給量を用いて市場価値を算出する。
ENAのプレローンチ先物が2桁の急騰を見せたのは、バイナンスがバイナンスコイン(BNB)とファーストデジタルUSD(FDUSD)でENAをステークするためのローンチプールの開設を発表したためと思われる。バイナンスのローンチプールは、しばしば集中型イールドファーミングサービスと呼ばれ、ユーザーが初期段階のプロジェクトに参加するための人気のある方法だ。
「Aevoの@ethena_labsのプレローンチ市場は、バイナンスのローンチプールの発表を背景に20%上昇している」とAevoはXで述べた。
バイナンスのローンチプールによるENAのファーミングは協定世界時3月30日午前0時00分(日本時間9時00分)に開始され、3日間オープンされる。大手暗号資産(仮想通貨)取引所のバイナンスは4月2日にENAを上場し、ENA/BTC、ENA/USDt、ENA/BNB、ENA/FDUSD、ENA/TRYの各ペアで取引が可能になる。
Aevoの上場前パーペチュアル先物は、いくつかの取引所が提供するIOU(I owe you)先物に似ている。IOUは、債務者が債権者に対して発行するトークンのことだ。トークンが公開されると、上場前永久価格はSTRKの価格を参照し、永久価格をトークンのスポット価格と同期させるためにトレーダーから資金調達率(ファンディングレート)を徴収する。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Aevo
|原文:Ethena’s Prelaunch Futures Surge 22% as ENA Token Is Set To Go Live Next Week