- 4月中旬に予想されるビットコインの半減は、供給サイドの大きなイベントだ。
- 投資会社はビットコインスポットETFの採用に近づいている可能性があるという。
- コインベースによると、機関投資家の暗号資産への関心は依然として高い。
コインベース(Coinbase)は3月29日の調査報告で、暗号資産(仮想通貨)市場は第2四半期にプラスに転じ、以前から指摘されていた逆風は後退すると述べた。
コインベースは、これらのプラス要因は「4月後半からより明確に顕在化する」と述べた。
4月16日から20日にかけて予想されるビットコイン(BTC)の報酬半減は、依然として供給サイドの主要なイベントだと報告書は述べている。4年に1度の半減は、マイナーの報酬が50%削減されることで、ビットコインの供給を低下させる。
「需要側では、ビットコインの上場投資信託(ETF)のような新しい金融商品のデューデリジェンスを行う際に、多くの投資会社が採用している90日間の審査期間が、早ければ4月10日に終了する可能性がある」とアナリストのデビッド・デュオン(David Duong)氏とデビッド・ハン(David Han)氏は書いている。
コインベースは、モルガン・スタンレー(Morgan Stanley)、バンク・オブ・アメリカ(Bank of America)、UBS、ゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)のような企業だけが「富の門番」ではなく、アメリカの主要なウェルス・マネジメント・プラットフォームのいくつかは、これらの大手金融機関以外で運営されていると指摘している。
LPL Financialのような大規模なマネーマネージャーの一部では、3カ月が通常の観察期間であり、コインベースは、これらが「中期的にはまだアメリカのスポットビットコインETFに大きな資本を解放する可能性がある」と述べた。
報告書によると、機関投資家の暗号資産への関心は依然として高く、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のビットコイン先物におけるレバレッジド・ショート・ポジションの水準が3月19日に過去最高まで上昇したことを挙げている。
もう一つのポジティブな兆候として、より広範な分散型金融(DeFi)の預かり総資産(TVL)は前サイクルの最高値から約50%下落しているが、オンチェーンデリバティブのTVLが34億ドル(約5100億円、1ドル=150円換算)と史上最高を記録した。
BTCを購入するという戦略的決定を下したソフトウェア開発会社のマイクロストラテジー(MicroStrategy)の株式をショートしている投資家とビットコインをロングしている投資家が最近の市場のボラティリティの一因になっている可能性があるとコインベースは述べている。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Crypto Market Setup Looks Positive for Second Quarter: Coinbase