- バイナンスの金融犯罪コンプライアンス責任者、ティグラン・ガンバリャン氏は8日、ナイジェリア高等裁判所でマネーロンダリングの容疑をめぐり無罪を主張したと報じられている。同氏は裁判まで再度身柄を拘束されることになった。
- バイナンスは、ガンバリャン氏には同社における意思決定権がないと述べたが、この訴訟の裁判長はナイジェリア法の下でガンバリャン氏をバイナンスの代表者とみなし得るとの判断を下したと報じられている。
同僚とともに2月にナイジェリア当局に拘束された暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)幹部のティグラン・ガンバリャン(Tigran Gambaryan)氏は8日、高等裁判所でマネーロンダリングの容疑をめぐり無罪を主張した。地元メディアが報じた。
報道によると、ガンバリャン氏は裁判まで再度身柄を拘束されたが、保釈請求は4月18日まで可能だという。
バイナンスが数十億ドル相当の違法資金の処理を支援し、ナイジェリアの通貨ナイラの為替レートを操作したとナイジェリア政府が告発する中、バイナンスの金融犯罪コンプライアンスの責任者であったガンバリャン氏は、同社の別の幹部であるナディーム・アンジャルワラ(Nadeem Anjarwalla)氏とともに2月に国内で身柄を拘束されていた。
アンジャルワラ氏は3月に逃走し、それ以来、幹部2人は人権侵害を理由にナイジェリア政府を相手に訴訟を提起している。
ナイジェリア連邦内国歳入庁(FIRS)はバイナンス、ガンバリャン氏、アンジャルワラ氏を脱税容疑で告発し、経済・金融犯罪委員会(EFCC)はこの3者をマネーロンダリング容疑で告発した。
バイナンスが先週、ガンバリャン氏には意思決定権がないためバイナンスの責任を問われるべきではないとの声明を出したにもかかわらず、ナイジェリアの判事は訴訟の続行を認めたという。
報道によると、エメカ・ヌワイト(Emeka Nwite)判事は、ガンバリャン氏とアンジャルワラ氏は過去にバイナンスの運営をめぐり国内当局者らとやり取りをしており、したがって同社の代表者になり得ると主張した。
報道によると、ガンバリャン氏は、同氏とアンジャルワラ氏、バイナンスが「ナイジェリアで不法に外国為替レートについて交渉するためにその暗号資産取引所を利用し、それによって外国為替法第29条1C(監視条項・雑則)に違反し、罰せられるべき犯罪を犯した」との容疑1件を含む5件の罪状で無罪を主張したと報じられている。
CoinDeskはバイナンスとナイジェリア連邦高等裁判所にコメントを求めた。
|翻訳・編集:林理南
|画像:ティグラン・ガンバリャン氏(Shutterstock/Consensus)
|原文:Detained Binance Exec Pleads Not Guilty to Money Laundering Charges in Nigeria: Reports