世界第4位の暗号資産(仮想通貨)取引所OKXは、レイヤー2「X Layer(エックス・レイヤー)」の稼働をイーサリアム・メインネット上で開始したと発表した。このところ主要な取引所による独自ブロックチェーン開発の取り組みが続いている。
以前は「X1」の名で知られていたX Layerは、ポリゴン(Polygon)のブロックチェーン開発キット(Chain Development Kit:CDK)を使って開発された。CDKはカスタマイズ可能なツールキットで、開発者はゼロ知識技術を利用して独自のブロックチェーンを構築できる。
過去1年間に、主要取引所は独自のレイヤー2ネットワーク構築に取り組んできた。2023年8月、コインベース(Coinbase)はオプティミズム(Optimism)のOP Stackで構築された「Base」を発表し、クラーケン(Kraken)も独自のレイヤー2ブロックチェーンの構築に関心を持っていると報じられていた。
OKXはプレスリリースの中で、自社の開発者はCDKのコードベースに貢献し、X Layerはアグレイヤー(AggLayer)を介してポリゴンの広範なエコシステムに接続すると述べた。アグレイヤーは、ポリゴンの技術を使って立ち上げられた様々なチェーン間の流動性を一元化するプロダクトだ。
「OKXの5000万人のユーザーは、X Layerとアグレイヤーに接続されたすべてのチェーンへ簡単にアクセスできるようになった」とポリゴンラボ(Polygon Labs)のマーク・ボイロン(Mark Boiron)CEOはリリースで述べた。
2023年11月にテストネットでのローンチを経たX Layerで、今後ユーザーは170以上の分散型アプリケーション(DApp)にアクセスできるようになり、さらに多くのDAppが近日中のローンチを控えている。
「私たち、X Layerをはじめとするレイヤー2をWeb3の世界における高速道路として、DAppを市場として、セルフホストウォレットを市場へ行くための乗り物として考えている」とOKXのCMOであるハイダー・ラフィーク(Haider Rafique)氏はプレスリリースで述べた。
|翻訳・編集:行武 温
|画像:OKX Chief Innovation Officer Jason Lau (OKX)
|原文:Crypto Exchange OKX’s Polygon-Powered Layer 2, ‘X Layer,’ Hits Public Mainnet