- イギリス議会の議員たちは、4月16日の討論会でデジタルスキルへの投資拡大を求めた。
- リサ・キャメロン議員は、デジタル分野の雇用主は熟練した労働者の確保に苦労していると述べた。
イギリス議会の議員たちは、暗号資産(仮想通貨)、ブロックチェーン、人工知能(AI)分野からの雇用需要に見合うスキルの構築に投資するよう、政府に対して全会一致で呼びかけた。
4月16日の討論会で議長を務めたリサ・キャメロン(Lisa Cameron)議員は、デジタル・スキルを教育の初期段階から、そして職場でも確実に教えるようにすることを政府に求めた。
キャメロン議員は、CoinDeskと共有したプレス向けの声明の中で、「イギリスはデジタル経済の成長によってもたらされる機会を活用するのに有利な立場にあるが、機会を最大限に活用し、ハイテク大国になるという目標を実現するために必要な人材を確保するには、教育、訓練、スキルに対する相当な準備と投資が必要になるだろう」と述べた。
イギリス政府は、同国を暗号資産(仮想通貨)のハブにしたいと述べている。これまでのところ、政府は暗号資産を規制対象として認める法律を制定しており、ステーブルコインやその他の暗号資産に関連する活動を対象とした二次的法案も準備中だ。
しかし、キャメロン議員にとっては、まだまだやるべきことがあるようだ。デジタル・セクターの雇用者と話をした際に、「必要な人材が見つからない」という問題が前面に出てきたという。
キャメロン氏はまた、2018年に大学向けのブロックチェーン研究イニシアチブを立ち上げたリップル(Ripple)社、学術機関と提携したステーブルコイン発行会社のサークル(Circle)社、今年教育イニシアチブを立ち上げたテザー(Tether)社など、ブロックチェーン企業とのパートナーシップの強化を求めた。
ルーク・ホール(Luke Hall)技能・職業訓練・高等教育担当大臣は「我々は、デジタルスキルの格差に対処しなければならないことを知っている。そのギャップは、イギリス経済に年間630億ポンド(約12兆円、1ポンド=190円換算)の損失を与えていると推定されている」と述べている。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:イギリスのリサ・キャメロン議員(Camomile Shumba/CoinDesk)
|原文:UK Lawmakers Call for Govt to Develop Crypto, Blockchain Skills Pipeline