- JPモルガンは、報酬半減後にビットコインが下落すると予想している。
- 同行の分析によると、暗号資産は依然として買われすぎているという。
- このイベントで最も影響を受けるのはマイニング事業者だと報告書は述べている。
ウォール街の大手JPモルガン(JPMorgan)は4月17日の調査報告書で、ビットコイン(BTC)価格は、その供給量を減速させる4年に1度のイベントであるマイニング報酬半減の後、弱含みに推移する可能性が高いと述べた。
ビットコイン先物の建玉の分析によると、市場はまだ買われすぎの状態にあるため、半減後のビットコインには下落の余地があると考えられている。
さらに、約6万1200ドルという価格は、同行のボラティリティ調整後のゴールドとの比較による4万5000ドル、半減後の予想生産コストの4万2000ドルをまだ上回っている。ビットコインの生産コストは、歴史的にBTC価格の下限として機能してきた。
JPモルガンはまた、最近の暗号資産(仮想通貨)市場の復活にもかかわらず、ベンチャーキャピタルの資金調達は依然として低調だと指摘している。
半減の最大の影響はマイニング企業に及ぶと見られている。ニコラオス・パニギルツォグロウ(Nikolaos Panigirtzoglou)氏率いるアナリストは、「採算の取れないビットコインマイナーがビットコインネットワークから撤退するため、ハッシュレートが大幅に低下し、ビットコインマイナーの統合が進むと予想され、上場しているビットコインマイナーのシェアが高くなる」と書いている。
「半減後、一部のビットコインマイニング企業は、非効率なマイニングリグをラテンアメリカやアフリカのようなエネルギーコストの低い地域に分散させ、遊休状態にあるマイニングリグからサルベージ価値を得ようとする可能性がある」と報告書は述べている。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin Likely to Drop After the Halving, JPMorgan Says