- SECがロビンフッドに執行通知を発行したことは驚きだとブローカーのKBWは述べた。
- KBWは、同プラットフォームの現在のアメリカでの暗号資産業務や資産リストに変更はないと予想している。
- また、ロビンフッドがSECとの裁判に勝訴する可能性はアメリカの競合他社の多くよりも高いという。
ロビンフッド(Robinhood)がアメリカ証券取引委員会(SEC)から執行措置の計画を正式に通告する「ウェルズ通知」を受けたことは、同社の暗号資産(仮想通貨)上場に対する非常に保守的なアプローチを考えると驚くべきことだとブローカーのKBWは5月6日の調査報告書で述べた。
KBWは、ロビンフッドがアメリカのプラットフォームで提供している暗号資産は15種類に過ぎず、同業他社の中には200種類以上のコインを提供しているものもあると指摘している。
カイル・フォークト(Kyle Voigt)氏率いるアナリストは「ロビンフッドの現在のアメリカでの暗号資産業務や資産リストを変更することはないと思われ、SECが今後数カ月以内に訴訟を起こすと予想している」と述べた。
「我々の予想では、ロビンフッドは法廷でSECと争う可能性が高く、ロビンフッドの上場基準が厳格であることから、(同様の状況に置かれた場合の)ほとんどのアメリカの競合他社よりも勝訴する可能性が高い」。
暗号資産取引はロビンフッドの収益の12%を占めており、KBWはSECがプラットフォーム上の暗号資産の一部を狙う可能性が高いと想定している。
「収益リスクの観点から最悪のシナリオは、SECがイーサリアム(ETH)を有価証券に分類することを選択した場合だ。このトークンはロビンフッドの暗号資産取引の約25%を占めている」と報告書は付け加えた。
KBWはロビンフッドの目標株価を20ドルとしている。同社の株は、5月7日の取引開始時には18ドル前後で取引されていた。
KBWは、SECによる暗号資産取引所コインベース(Coinbase)に対する進行中の訴訟を引き合いに出し、ロビンフッドの株主は2025年後半まで、訴訟結果について知ることはないだろうと述べた。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:Robinhood Would Likely Win Crypto Court Case With the SEC: KBW