- TON、RNDRは24時間で13%以上上昇し、暗号資産市場を牽引している。
- RNDRは、アップルがレンダーを搭載した3DデザインソフトウェアのOctaneについて短く言及したことを好感した。
ビットコイン(BTC)の反発が暗号資産(仮想通貨)市場のリスクテイクに再び拍車をかける中、ポジティブなニュースの流れを持つアルトコインが輝きを増している。
Coingeckoによると、過去24時間で、レイヤープロジェクトのオープン・ネットワーク(The Open Network)のネイティブトークンであるTONは17.5%上昇し、分散型GPUベースのレンダリングソリューションのレンダーネットワーク(Render Network)のRNDRは13.2%上昇した。この2つは過去24時間で最もパフォーマンスの良いコインだ。市場のリーダーであるビットコインは6%上昇し、一時6万3000ドルに達した。
TONの上昇は、テレグラムベースのゲームNotcoinのネイティブコインであるNOTの待望のローンチが5月16日に行われるとの報道によるようだ。このトークンはオープンネットワークでミントされる。
バイナンス(Binance)、バイビット(Bybit)、オーケーエックス(OKX)、ビットフィネックス(Bitfinex)などの主要な暗号資産取引所はすでにNOTのサポートを決定している。
5月9日、バイナンスはNOTのローンチプールを発表し、バイナンスコイン(BNB)またはステーブルコインのFDUSD(First Digital USD)をステークするユーザーに30億コインを提供した。OKXは「ジャンプスタート」キャンペーンとして、TONのステイカーにNOTトークンを付与することを発表した。このプログラムは協定世界時(UTC)5月16日午前6時(日本時間午後3時)から3日間実施される。
一方、RNDRは巨大テック企業アップル(Apple)が5月7日、レンダーを搭載した3DデザインソフトウェアOctaneについて短く言及したことを好感した。それ以降、トークンは20%以上上昇し、月間の上昇率は56%を超えた。
「Octaneのようなプロ向けレンダリングアプリは飛ぶ鳥を落とす勢いだ」とアップルのプラットフォーム・アーキテクチャ担当バイスプレジデント、ティム・ミレー(Tim Millet)氏は4分間の基調講演の中で述べ、新しいiPad上での同ソフトウェアのパフォーマンスについて言及した。
ビットコインはトレンドラインをブレイク
ビットコインは、過去最高値を目指す株式市場とともに下降トレンドラインを突破した。
5月9日に発表されたデータによると、アメリカの失業手当の新規申請件数が増加し、8月以来の高水準となり、アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)が今年利下げする根拠が強まった。
FxProのシニア・アナリスト、アレックス・クプツィケビッチ(Alex Kuptsikevich)氏によると、6万4000ドルは強気派にとっては打ち負かすべき水準だという。
「ビットコインは5月10日、6万3000ドルの水準を突破しようと2回試みたが、これは意味のある転換点とは思えない。より多くの関心は上値の6万4000ドルと下値の6万ドルの領域に集中している」とクプツィケビッチ氏は電子メールで述べた。
それでも一部のアナリストは、暗号資産取引所ジェミナイ(Gemini)のアーンプログラムや長らく閉鎖されているマウントゴックス(Mt. Gox)の債権者へのコイン配布が、短期的にはビットコインの上値を抑える可能性があると懸念している。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:TradingView/CoinDesk
|原文:TON, RNDR Surge More Than 13% as Bitcoin Rebounds to $63K