ギャラクシー・デジタル、第1四半期決算発表── アナリストは全事業分野での勢いを指摘
  • ギャラクシーの純利益は前期比40%増の4億2200万ドルだった。
  • ビットコインのスポットETFが承認されたことが、カウンターパーティーとのエンゲージメントの増加のきっかけとなった。
  • 同社は時間をかけてマイニングとAIホスティングの両方を追求する可能性があるとカナコードは述べている。

ギャラクシー・デジタル(Galaxy Digital)は、思慮深く計画的な方法で事業を進化させており、規制の背景は依然として厳しいものの、同社のビジネスチャンスと競争力のあるポジショニングは引き続き魅力的であるとブローカーのカナコード・ジェニュイティ(Canaccord Genuity)は、同社が第1四半期決算を発表した後の5月14日の報告書で述べた。

CEOのマイク・ノヴォグラッツ(Mike Novogratz)氏が設立したトロントに本社を置く同社は、純利益が前四半期から40%増の4億2200万ドル(約654億円、1ドル=155円換算)に達したと発表した。

ジョセフ・ヴァフィ(Joseph Vafi)氏率いるアナリストは、「今後、数四半期にわたり、同社の3つの事業部門それぞれにおいて、成長と成熟の確実な進展が見られそうなことは心強い」と述べた。

ギャラクシー・トレーディングは、カウンターパーティー(取引相手)の総数を昨年第4四半期の1052社から今年第1四半期には1161社に増やし、取引収益は79%増の6600万ドル(約102億円)に達したと報告書は指摘している。この背景には、1月にビットコイン(BTC)のスポット型上場投資信託(ETF)が承認されたことがある。

「ビットコインETFの承認は、より伝統的な資産運用会社やヘッジファンドの一部がこの分野に参入/再参入することで、カウンターパーティーとの関与が増加する大きなきっかけとなった」と著者らは記している。

ギャラクシー・ワンもまた、75以上の機関投資家顧客と10億ドル(約1550億円)以上の資産を抱え、さらなる牽引役となっていると報告書は述べている。「これらは、カストディ、レンディング、スポット取引、ヘッジ、デリバティブを含む一連の商品を提供するのに最適な顧客だ」。

資産運用事業も好調で、前四半期比50%増の78億ドル(約1兆2000億円)の運用資産(AUM)を計上したとカナコードは指摘している。

「ギャラクシーはインフラストラクチャーとGK8の事業を成長させ続け、預かり資産は前四半期比100%増の4億8600万ドル(約753億円)となった」と報告書は述べている。同社は昨年2月、セルフ・カストディ・プラットフォームのGK8を4400万ドル(約68億円)で買収した。

同社はまた、独自にマイニングハッシュレートを増加させ、テキサス州にある大型マイニング施設ヘリオスは「ギャラクシーが時間をかけてマイニングとAIホスティングの両方を追求する機会を提供する」とブローカーは述べた。カナコードはギャラクシー株を「買い」推奨とし、目標株価は17カナダドルとしている。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:ギャラクシー・デジタルのマイク・ノボグラッツCEO(CoinDesk)
|原文:Galaxy Digital Has Strong Momentum Across All Business Lines: Canaccord