- 今週、取引所には6万2000ETH(2億3100万ドル)の純流入があり、ボラティリティが高まる時期が到来していることを示唆している。
- 今週、イーサリアムの長期保有者による1日当たりの現物購入は2024年の最高水準に達した。
- 建玉が高水準になっていることで、イーサリアム現物ETFの承認が遅延または却下された場合、大幅な価格修正が起きることが予想される。
データプロバイダーのCryptoQuantのレポートによると、今週は取引所への流入が3月以来の高水準に急増したため、イーサリアム(ETH)のボラティリティが高まる期間になると予想されている。
取引所への流入と流出を差し引きしたイーサリアムの日次ネットフローは、今週6万2000ETH(2億3100万ドル)に達した。レポートによると、取引所の資金の流れの多さは一般的にボラティリティを伴うという。
取引所への入金の急増は、イーサリアムの大幅な上昇を背景に生じている。ブルームバーグ(Bloomberg)のアナリスト、ジェームス・セイファート(James Seyffart)氏がイーサリアム現物ETF(上場投資信託)承認の確率が75%に上昇したと述べたことや、米証券取引委員会(SEC)へのETF申請手続きが突然進展しているとの複数の報道があったことで、イーサリアム価格は2日で22%上昇した。
トレーダーはこれを受けて、無期限先物契約の取引所でイーサリアムのロングポジションを積極的に持つようになっており、1日当たりでは今年に入ってから最大となるイーサリアムの長期保有者による現物購入につながった。昨年アメリカの現物ETF承認のニュースが広まり始めてからビットコイン(BTC)に起きた上昇と同じ上昇がイーサリアムにも起きることを期待して行われている取引だ。
イーサリアムの需要の増加によりショートスクイーズが発生し、48時間で9300ETHのショートポジションが清算された。
CryptoQuantは、イーサリアムETF承認が遅れたり却下されたりした場合、現在117億ドル(約1兆8135億円、1ドル155円換算)で史上最高となっている高水準の建玉により、重大な価格反応が起こる可能性があると警鐘を鳴らしている。
|翻訳・編集:林理南
|画像:CryptoQuant
|原文:Ether Volatility Expected as Traders Flood Exchanges With $231M of ETH Amid ETF Hopes