- 各社が提出していたイーサリアム現物ETFの主要文書が突然承認された。
- 突然の承認と下院でのFIT21の可決は、暗号資産が選挙の争点になっていることを示している。
- アークはビットコインETFから利益を得ない。
アーク・インベストのキャシー・ウッドCEOは、暗号資産(仮想通貨)は今、選挙の争点であり、各社が提出していたイーサリアム現物ETF(上場投資信託)の主要書類が突然、予想外に承認されたのはそのためだと述べた。
「予想は、承認されることはないというものだった。絶対に承認されるはずはなかった」とウッドCEOはテキサス州オースティンで開催された「Consensus 2024」の壇上で語った。
「もし通常の方法で承認されていたなら、提出企業はSECから問い合わせを受けていただろう。誰も事前にSECから問い合わせを受けなかった」
同社の最高投資責任者(CIO)でもあるウッドCEOは、下院での「Financial Innovation and Technology for the 21st Century Act(FIT21:21世紀のための金融イノベーションとテクノロジー法案)」をめぐる情勢が変わったと述べた。同法案は先週、党派を超えた支持を得て可決され、選挙の争点となり得ることが明確になった。
「もう1つの出来事は、トランプ前大統領がビットコインなどの暗号資産とより親密になったことだ。同氏は暗号資産での選挙寄付を受け付けると述べ」、これはバイデン政権の注目を引いたとウッドCEOは語った。
ウッドCEOはまた、ソラナ(SOL)ETFは承認される可能性があるが、ミームコインに焦点を当てたETFは、大手証券会社や投資顧問会社が「主要暗号資産(the majors)」しか受け入れないため、可能性は低いと続けた。
公共財としてのビットコイン
ウッドCEOはまた、ビットコイン(BTC)は公共財であり、1月に手数料0.21%で承認された同社のETF「Ark 21Shares Bitcoin ETF」は利益を生まないというのが同社の立場だと述べた。
「(ETFを)できるだけ多くの人に、できるだけ利用しやすくすべきであり、手数料はきわめて低く抑える」
同氏はまた、アークはプライベートファンドの収益の一部をビットコイン開発者の支援に充て、ETFの収益性に関係なく一貫した支援を受けられるようにすると発表した。
ビットコイン vs イーサリアム
ウッドCEOはビットコインに強気なことで知られ、2030年までに価格は150万ドルに達すると予測し、ビットコインを「金融スーパーハイウェイ」と呼んでいる。
イーサリアムETFの承認が進んだことで、イーサリアム(ETH)が注目を集めているが、ウッドCEOはビットコインとイーサリアムのどちらを保有したいかとの質問に対して、ビットコインに対するスタンスを変えなかった。
「ビットコイン、間違いない。疑いの余地はない。ビットコインはグローバル通貨システム。テクノロジーであり、新しい資産クラス。3つのビッグアイデアが1つになったもので、暗号資産に対抗できるものはない」
|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:Consensus 2024に登壇中のウッドCEO(Suzanne Cordiero)
|原文:Cathie Wood Says Ether ETF Filings Were Approved Because Crypto Is an Election Issue