- ブラッド・ガーリングハウス氏は、大きな規制上のハードルにもかかわらず、XRP、ソラナ、カルダノのETF承認は不可避と予測している。
- 同氏は、SECの不明確な暗号資産規制を批判し、アメリカでの規制の明確化の必要性を強調した。
多くの暗号資産ETFが、ビットコインETFの承認およびイーサリアムETF承認に向けた進展に続いて登場すると、リップルのCEO、ブラッド・ガーリングハウス(Brad Garlinghouse)氏は予測している。
「時間の問題であり、XRP ETF、ソラナ(SOL)ETF、カルダノ(ADA)ETFの登場は不可避。素晴らしいことだ」
イーサリアムETFは米証券取引委員会(SEC)が重要な申請を承認したかおとで、急速かつ予期せぬ進展を遂げた。だが、取引開始には、まだ最終的な承認が必要だ。
アーク・インベストのCEO、キャシー・ウッド氏も米CoinDesk主催の「Consensus 2024」で、イーサリアムETFの承認は、暗号資産が「選挙の争点」になったためと述べた。
ガーリングハウス氏は、イーサリアムETFの取引開始にむけては、最終的な承認プロセスが必要だが、結局は「速度制限」のようなものになるだろうと述べたた。
ガーリングハウス氏はまた、アメリカにおける規制の明確性の欠如を強く批判した。
「(SEC議長の)ゲイリー・ゲンスラー氏は議会に呼ばれ、イーサリアムは証券に当たるのかどうかを質問されても、答えようとしない。にもかかわらず、同氏はルールは非常に明確であり、更新の必要はないと主張している」
2022年、SECはウィリアム・ヒンマン(William Hinman)氏の2018年のスピーチに関するメールとメモを機密扱いとした。スピーチでは、イーサリアムは証券ではないと述べられていた。リップルはSECに訴えられた後、これらの文書を入手し、イーサリアムの証券としての扱いに関するSEC内部の議論を明らかにした。
ガーリングハウス氏の見解では、世界No.1の経済大国であるアメリカは「規制の明確さの最低ランク」に位置している。
「(ゲンスラー委員長は)70〜80年前のオレンジ・グローブ(Orang Grove)テストが暗号資産に対する明確なルールを提供していると信じている」と同氏は述べ、いわゆる「ハウィー・テスト(Howey Test、証券であるかどうかを判定するもの)」に触れた。
「それはまったく意味がなく、悲劇的だ。なぜなら、SECのスタンスは政治的な負担となり、大統領選挙にまで影響を及ぼしているからだ」
ガーリングハウス氏はまた、昨年、リップルの採用の75%がアメリカ以外で行われ、今年は約60%で、主要オフィスはロンドン、ジュネーブ、シンガポールにあると述べた。
こうした採用の傾向は、リップルが規制の明確さと顧客のロケーションに焦点を当てていることを反映していると同氏は述べ、「アメリカでの規制の姿勢を正しくすることが極めて重要」とまとめた。
|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:Cousensus 2024で語るリップルのブラッド・ガーリングハウスCEO(Shutterstock/CoinDesk)
|原文:Ripple’s Brad Garlinghouse Foresees XRP, Solana, Cardano ETFs: Consensus 2024