BIPROGYが「Web3企業データベース」構築、アニモカブランズジャパンが支援

国内IT大手のBIPROGY(ビプロジー)は6月6日・7日、「new EARTH この星と生き続けるために」をテーマに「BIPROGY FORUM 2024」を開催。同社によると、会場となった東京のホテルには2日間で約2400名が来場した。

持続可能な地球環境の実現を目指し、同社が提供する多彩なソリューションを広く紹介するなか、7日には「web3マスアダプションはいつ起こる?」と題したプレゼンテーションが行われ、同社でWeb3ビジネスを推進する牧野友紀氏とアニモカブランズジャパン副社長COOの天羽健介氏が登壇した。

プレゼンテーションでは、まず天羽氏がアニモカブランズジャパンの事業領域やWeb3の基本概念を紹介。さらに「ウォレットに紐づいたDID(分散型ID)」を中心に拡大していくWeb3の可能性と、そうした環境の中でビジネスを構築していく際に重要となる「トークンエコノミーの構築」について触れた。

その後、同社で2016年からブロックチェーン関連のビジネス企画に携わり、現在、同社のWeb3ビジネスの戦略推進・ビジネス開発に携わる牧野氏が、BIPROGYのWeb3に関するビジネス構想を発表。「市場の羅針盤を作り、マスアダプションの発現を促す」ことを目指して、「Web3企業情報データベース」を構築すると発表した。

(BIPROGYの牧野友紀氏)

牧野氏は、自身もWeb3ビジネスに携わっているが「手探りで、暗中模索して試行錯誤しながら鉱脈を探る状況にある」と述べ、そうした状況を少しでも改善するために「羅針盤」を作っていきたいとその狙いを語った。

ブロックチェーンは基本的にはパブリックなものであり、誰が、どのような動きをしているかについての情報は誰でもアクセスできる。とはいえ「専門的な技術」が必要になるので、BIPROGYが間に立ち、ブロックチェーン上で動いている取引の情報をファクトとして捉え、総合的にデータベース化していくという。

ブロックチェーンはもちろん、企業経営に必要なデータ分析などをサポートしてきた同社の強みを活かした展開といえる。このビジネス構想にはアニモカブランズジャパンも参画、後方支援のような形でサポートしていくと天羽氏は述べた。

プレゼンテーションの最後に牧野氏は「Web3は水面下でいろいろな動きを見せている。これから来るWeb3に対して、どんな備えができるのかをぜひ、皆さんと一緒に考えていきたい」「日本の中でWeb3を新しい経済の基盤として立ち上げるために、多くの人達と協力していきたい」と述べた。

6月5日には、マネックスグループのマネックスクリプトバンクがWeb3関連の事業者向けソリューションを掲載した「MCB Web3カタログ」を公開。Web3ビジネスを構築・推進していく環境が整いつつあるようだ。

|文・撮影:CoinDesk JAPAN編集部
|トップ写真:アニモカブランズジャパン副社長COOの天羽健介氏