アンドリュー・テイト氏のミームコインDADDY、インサイダーの含み益4500万ドルか

SNSインフルエンサーのアンドリュー・テイト(Andrew Tate)氏のミームコイン、ダディ(DADDY)発行についての内部情報を持つ複数の人物が、4500万ドル(約69億7500万円、1ドル155円換算)の含み益を抱えているようだと、ウォレット追跡サービスBubblemapsがXの投稿で主張した。

テイト氏に直接関係するウォレットは、6月9日の発行以来DADDYを売却していない。一方他のウォレットは、Xで広く宣伝される前にDADDY供給量の30%を購入したようだ。

Bubblemapsは、「協定世界時(UTC)6月9日21時24分に、@DaddyTateCTOはDADDY供給量の40%を@Cobratate(テイト氏の公式Xアカウント)に送金した」と投稿。「しかし、問題はここだ。同時期にバイナンス(Binance)からほぼ同額の入金があった11のウォレットが、@DaddyTateCTOの最初のツイートの前の6月9日にDADDYの20%を購入している」と指摘した

Bubblemapsが追跡している他の2つのグループは、これとは別にDADDY供給量の10%を保持しており、現在価格で3000万ドル(約46億5000万円)に相当する。

そのため、DADDYの取引プールで利用できる流動性は240万ドル(約3億7200万円)強にとどまっており、13日の時点ではこうしたポジションの含み益全額を利益確定させることはできないことになる。

テイト氏自身のウォレットは13日時点ではDADDYを売却していないが、現在価格で6500万ドル(約100億7500万円)相当のDADDYを保有している。

これは、物議を醸すことが多いSNSインフルエンサーであるテイト氏が直接関与していると思われる最初の暗号資産であり、テイト氏の関与により、DADDYは公開からわずか3日で時価総額2億4000万ドル(約372億円)に上昇した。DEXToolsのデータによると、価格は過去24時間で55%上昇している。

DADDYは、ミームコインのエコシステムで広まり始めた、インフルエンサーが支援するトークンの最新の事例だ。有名人がプロジェクトやプロトコルのマーケティングをしていた以前のケースとは異なり、こうしたトークンは主にXのインフルエンサーによって積極的に発行、支援、宣伝されている。

5月には、アメリカの著名人であるケイトリン・ジェンナー(Caitlyn Jenner)氏、ラッパーのイギー・アゼリア(Iggy Azalea)氏やトリッピー・レッド(Trippie Redd)氏、リル・パンプ(Lil Pump)氏、ダヴィド(Davido)が、ソラナベースのアプリケーションであるパンプ・ファン(Pump Fun)を利用してトークンをローンチした。こうしたトークンのほとんどは、最高値から90%下落している。

|翻訳・編集:林理南
|画像:Mathieu Stern/Unsplash, modified by CoinDesk
|原文:Early Buyers of Andrew Tate’s DADDY Meme Coin Apparently Sitting on $45M in Unrealized Value