- 資産運用会社インベストコープとセキュリタイズが、ファンドのトークン化を目的に提携。
- オンチェーンの実物資産が、投資家に効率性をもたらすと目される。
オルタナティブ投資会社インベストコープ(Investcorp)とセキュリタイズ(Securitize)は、ファンドのトークン化を押し広める目的の提携を結んだ。
インベストコープのストラテジック・キャピタル・グループ(ISCG)は2019年に設立され、預かり資産残高15億ドル(約2325億円、1ドル155円換算)を有する。両社はまず、このISCG内でトークン化されたファンドを開発する予定だ。
ISCGはオルタナティブ・アセット・マネージャー(GP)の少数株主持分の取得を専門とし、バイアウト、セカンダリー、ストラクチャードエクイティ、プライベートクレジット、リアルアセット戦略などの分野で中規模のGPと提携している。
ISCGのマネージング・パートナーであるアンソニー・マニスカルコ(Anthony Maniscalco)氏は発表で「セキュリタイズとの今回の提携は、オルタナティブ投資の革新者としてのインベストコープの系譜を色濃く引き継ぐものだ」と述べた。「トークン化技術の活用は、投資家の効率性を高める可能性を有し、新時代の利便性に向けたものである。今回の提携で、幅広い投資家がセキュリタイズによってGPのステーキング戦略を享受できるようになる。」
この提携により、適格投資家はセキュリタイズのトークン化技術を通じてGPのステーキング戦略を利用できるようになり、急成長するプライベート市場へのアクセスが、ブロックチェーンの効率性で容易となる。
セキュリタイズの共同設立者兼CEOのカルロス・ドミンゴ(Carlos Domingo)氏は、プレスリリースで次のように述べている。「インベストコープは、グローバルなオルタナティブ資産運用会社として、市場において最も革新的な考え方を持っていると確信している。」「オルタナティブ資産をトークン化することで、障壁が取り払われ、個人投資家はこれまで手の届かなかった機会に加わることができる。」
インベストコープは以前から暗号資産(仮想通貨)の分野に積極的で、同社初のブロックチェーン・ファンド設立のために2022年にはINGのデジタル資産部門責任者を務めたエルヴェ・フランソワ(Herve Francois)氏を引き抜いている。それ以来、同社は暗号資産企業に対して数多くの投資ラウンドを主導し、出資してきた。
|翻訳・編集:T.Minamoto
|画像:TheDigitalWay/Pixabay
|原文:Investcorp and Securitize Launch Fund Tokenization Partnership