ザッカーバーグ氏にプレッシャー、米下院委員会がリブラについての証言を要求:報道

フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOは、同社の仮想通貨プロジェクト「リブラ(Libra)」について議員たちの前で証言するようプレッシャーを受けている。

2019年10月4日(現地時間)のテクノロジー系メディア「ザ・インフォメーション(The Information)」の記事によると、同社COO(最高執行責任者)のシェリル・サンドバーグ(Sheryle Sandberg)氏は10月29日にリブラについて、米下院金融サービス委員会で証言する予定。

しかし同委員会は、ザッカーバーグ氏も2020年1月までに証言することに同意しない限り、公聴会の開催を最終決定しないとThe Informationは伝えた。

法定通貨と国債で構成された準備金に裏付けられたステーブルコインのリブラは、2020年後半にローンチが予定されている。だがザッカーバーグ氏は先日、インタビューでそのスケジュールに少し疑問を抱かせた。

6月に発表されたリブラは、スイスに拠点を置く独立の非営利団体「リブラ協会(Libra Association)」によって開発が進められている。

サンドバーグ氏は、リブラ向けのウォレット・アプリを開発する子会社「カリブラ(Calibra)」の責任者で、リブラの共同開発者でもあるデビッド・マーカス(David Marcus)氏に続いて、リブラの仕組みについての質問に答えるために米下院委員会で証言する2人目のフェイスブック幹部となる。

金融サービス委員会の委員長を務める民主党のマキシン・ウォーターズ(Maxine Waters)下院議員(カリフォルニア州選出)は、今までのところリブラを最も声高に非難してきた人物の1人、規制当局によるさらなる調査が行われるまで、プロジェクトの中断を要求している。

「ザ・バージ(The Verge)」は今週はじめ、他の問題とともにリブラの懸念について議論が交わされたフェイスブックの社内ミーティングの記録を公表した。その中でザッカーバーグ氏は、リブラは多くの人々の厳しい視線にさらされ続けているが、水面下では問題は少ないと述べた。

翻訳:山口晶子
編集:増田隆幸
写真:Mark Zuckerberg image via Shutterstock
原文:US House Committee Pressuring Zuckerberg to Testify on Libra: Report