- ソラナ基盤のアプリケーションにおけるトランザクションの増加と、ネットワーク上のTVL(預かり資産)の増加が、最近のソラナの好調なパフォーマンスを支えている。
- ETF(上場投資信託)の可能性や、暗号資産に友好的なトランプ政権下で規制緩和政策が推進されるという期待から、ソラナの魅力は高まっている。
トランザクションの増加とETFへの期待が、最近のソラナの好調さにつながっているようだと、複数の市場関係者が米CoinDeskに語った。
暗号資産(仮想通貨)ソラナ(SOL)は、この1週間で18% 以上上昇し、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)を上った。22日朝には180ドルを超え、3カ月ぶりの高値となった。
一部の市場関係者は、この数週間でソラナを基盤としたアプリケーションのトランザクションが活発化し、ファンダメンタルズが改善されたことで、ソラナが上昇したと語っている。
「ソラナエコシステムは堅調な成長を見せており、DEX(分散型取引所)の活発化、デイリー・アクティブ・ユーザーの増加、手数料収入の増加がそれを証明している」とAmberdataのブロックチェーンリサーチャー、パット・ドイル(Pat Doyle)氏は述べた。
「こうした強いファンダメンタルズとポジティブな市場センチメントが、ソラナを押し上げている」
DefiLlamaのデータによると、ソラナブロックチェーン上のトークンのTVL(預かり資産)はこの1カ月で25%以上増加し、52億8000万ドルを超え、2022年4月以来の高水準に達した。ソラナブロックチェーンは6月以来、毎日少なくとも150万ドルを稼ぎ、過去1週間では毎日20億ドル以上のオンチェーン取引高を記録している。
トレーダーにとってソラナの最大の魅力は、決済スピードの速さと手数料の安さ。それらは、過去1年の間に何度か起きたミームコイン・バブルのベースとなっている。
一方、TVLが600億ドルにのぼるイーサリアムブロックチェーンは、ユーザーにとってはコストがかかるため、取引高は17億ドルと少ないものの、手数料は300万ドルと高い。
トランプ政権で期待される規制緩和政策は、投資家にとってのソラナの魅力を高めていると、暗号資産VCであるStratos の共同創業者、レニック・パリー(Rennick Palley)氏は述べた。
「最近の価格上昇は、市場全体のセンチメントが改善したことと、トランプ政権はソラナやそのエコシステムのトークンを証券と見なさない可能性が高まったことによるものだ」
これは、共和党の大統領候補であるドナルド・トランプ氏が暗号資産に好意的な姿勢を示していることが背景にある。
「まもなく開始されるイーサリアムETFも追い風となるだろう(編集部注、米時間23日、SECはイーサリアムETFを承認した)。ソラナは、ETF化される次のトークンとなる可能性が高く、その比較的小さな時価総額と堅調な価格推移を考えると、非常に強気な展開となるだろう」
7月初旬、CBOE(シカゴ・オプション取引所)はヴァンエク(VanEck)と21シェアーズ(21Shares)が取引所への上場を申請したソラナ現物ETFの上場について、SECに申請した。
ソラナはヨーロッパ時間23日朝、180ドル近くまで上昇、過去24時間で3.5%上昇した。一方、CoinDesk 20 Index(CD20)は1.3%上昇にとどまった。
|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:Danny Nelson/CoinDesk
|原文:Solana ETF Hopes, Rising Fundamentals Are Driving SOL Prices Higher, Traders Say