- アメリカ証券取引委員会は、バイナンスに対する申し立てを修正する意向であり、その中には「サードパーティ暗号資産証券」に関するものも含まれると裁判所への提出書類の中で述べている。
- これは、裁判官がSOLやMATICなどの10種類のトークンが未登録証券であるか否かを判断する必要がないことを意味している可能性が高い。
7月30日の早朝に裁判所に提出された書類によるとアメリカ証券取引委員会(SEC)は、バイナンス(Binance)に対する訴訟の一部であったソラナ(SOL)やポリゴン(MATIC)といったいわゆるサードパーティトークンに対する告訴を取り下げる可能性がある。
提出書類によると、SECはすでに被告であるバイナンス、バイナンスUS(Binance.US)、創業者のチャンポン・ジャオ(Changpeng Zhao)氏に対し、「『サードパーティ暗号資産証券』に関することを含めて訴状を修正する許可を求める意向だ」としており、「現時点では、これらのトークンに関する申し立ての妥当性について裁判所が判決を出す必要性を排除する」としている。
7月9日の審理でバイナンスの弁護士が、SECの訴訟を却下するよう求めるバイナンスの申し立てに対するエイミー・バーマン・ジャクソン(Amy Berman Jackson)判事の6月28日の判決は、サードパーティトークンを訴訟から除外するものだと解釈していると述べたことで、この問題が表面化したとCoinDeskが以前報じている。判事は、それが彼女の意図ではないことを表明した。
サードパーティトークンとは、バイナンス以外のさまざまな企業が発行し、暗号資産(仮想通貨)取引所に上場されたデジタル資産だ。 訴えで名前が挙げられたトークンは、SOL、カルダノ(ADA)、MATIC、ファイルコイン(FIL)、コスモス(ATOM)、ザ・サンドボックス(SAND)、ディセントラランド(MANA)、アルゴランド(ALGO)、アクシー・インフィニティ(AXS)、コティ(COTI)の10種類だ。 SECは、これらのトークンが未登録の有価証券であると主張していた。
30日の提出書類は、今後の手続きについて双方の立場を明らかにする裁判所命令による共同回答でだった。裁判官は、SECがバイナンスの現在進行中の訴訟において、サードパーティトークンが果たす役割について検討すると予想されていた。しかし、SECは立場を変更したようで、その主張の一部を撤回する意向のようだ。
この進展により、弁護側は証拠開示のプロセスを許可する前に、修正された訴状を確認したいと考えているという。
「被告が修正申し立て案一式を入手するまで、SECが被告に、SECが修正許可を近く求める可能性のある申し立てについて、実体審理を行うことに同意するよう求めるのは時期尚早であり、理不尽だ」と提出書類には述べられている。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:アメリカ証券取引委員会のゲンスラー委員長(Nikhilesh De/CoinDesk)
|原文:SEC Intends to Amend Complaint Against Third Party Tokens (Like SOL) in Binance Case