7月も底値は固かったビットコイン、ハッシュレートは足元で上昇し長期の買いシグナル点灯 【bitbankチャート分析】

月足は陽線になる可能性が高い

  • 先月は5.1%の陰線となり、終値は1010万円で取引を終えました。7月は現在のところ2%ほど上昇し1030万円を付けています。今月、価格は一時866万円まで下落し、ここ5ヶ月間の安値を更新。一方、安値圏から強い買い戻しが入り、月末にかけて価格は回復しました。月足は3ヶ月移動平均線(3EMA)の上位で終値を迎えそうです。結果として底堅い動きの月足となりました。

週足も移動平均線の上位で推移

  • 7月の初週は11%の下落を記録し強く売られる形で今月の取引が始まりました。一方、900万円を下回った価格帯で強い買い戻しが入り、2週目と3週目で陽線となり価格は1000万円台を回復しました。4週目からは再度戻り売りが発生し、価格は1000万円近辺まで下落する場面がありました。1100万円手前にはかなり強いレジスタンスがあることを示唆しています。今週も4週目からの売りの流れが継続しており、これまでマイナスとなっています。一方、8週移動平均線の上位で推移しており、上値は重いものの値動きはしっかりとした相場となっています。

日足はパーフェクトオーダーを維持

  • 日足チャートは全ての移動平均線が上向きで推移するパーフェクトオーダーが成立しています。強気トレンドを示唆するチャートになっています。日足は月初に200EMA(黄線)まで下落し、かなり弱気なチャートとなっていましたが、7月中盤には日足が一気に30EMA(青線)と50EMA(水色)の上位に浮上しました。7月後半は1070万円台から980万円台のレンジで推移する展開となっています。月後半はやや動意に欠ける動きとなっていますが、日足チャート全体では底堅い動きとなっています。1000万円近辺には短中期の移動平均線が推移しており、サポートとして意識されやすい価格帯となっています。

ハッシュレートは過去最高値を記録

  • ビットコインをマイニングするためのハッシュレートは、足元で上昇傾向にあります。長期的な買いシグナルとなる、ハッシュリボンも点灯しています。ハッシュリボンは、ハッシュレートの30日移動平均線が60日移動平均線の上位に浮上することで成立します。ハッシュレートは先週、過去最高値を記録しており、マイニング需要の高まりを示しています。ハッシュリボンは短期よりは長期的なトレードシグナルとして扱われていますが、現在のビットコインのファンダメンタルズが良い状態にあることを示しています。

まとめ

  • 7月のビットコインのチャートは、月後半に反発したことで結果として底堅い動きになりました。週足と日足でもチャートは足元で安値を切り上げている状態にあり、今週は価格が売りやや下落しているものの、そこまで悲観的になる必要はないでしょう。ハッシュレートは上昇しており、長期的な買いポジションを建てるのもありでしょう。短期では1000万円近辺は何度か反発しているポイントであり、下がった場合は買い戻しポイントとして意識されるでしょう。6月、7月と大きく上昇する相場とはならなかったものの、安値からは買い戻される動きが強く、来月も相場が押した際は底堅い動きとなるでしょう。

|文:真田雅幸/bitbankマーケット・アナリスト
|編集:CoinDesk JAPAN編集部
|トップ画像:Shutterstock