- リップル・ラボ(Ripple Labs)とSEC(米証券取引委員会)の訴訟が和解したことを受けて、エックス・アール・ピーは60セント超まで上昇、取引高も大幅に増加した。
- リップル・ラボは民事罰金として1億2500万ドルの支払いに同意したが、SECの上訴が予想され、法的手続きは延長される可能性もある。
暗号資産(仮想通貨)エックス・アール・ピー(XRP)は、リップル・ラボ(Ripple Labs)とSEC(米証券取引委員会)の長期にわたる訴訟が和解に達したことを受けて上昇、市場をリードした。暗号資産トレーダーはすでに和解を予想しており、XRPは韓国市場で特に大きな人気を集め、この数日間、主要トークンの上昇を上回っていた。
8月7日、連邦判事はリップルに1億2500万ドルの民事罰金の支払いを命じ、将来の連邦証券法違反を禁じた。裁判は終結したと言われているが、SECは判決を不服として控訴する見込みで、法的問題は拡大する可能性が高い。
だが市場は和解にポジティブに反応し、判決後にXRPは一時65セント付近まで上昇、当記事執筆時点では60セント超となっている。取引高も6日の12億ドルから24時間で42億ドルに増加した。
またXRP先物の建玉は、判決後に2億ドル増加し、新たな資金が参入したことを示している。データによると、これらのトレーダーの60%以上がロングに投資しており、価格のさらなる上昇を予想している。
XRPは、市場が横ばいとなるなか、8日のアジア取引時間の午前中に上昇した数少ない主要トークンの1つとなった。
トンコイン(TON)もバイナンス(Binance)が上場を発表したことで、約6%上昇し、6.33ドル付近となった。
一方、ビットコイン(BTC)、ソラナ(SOL)、BNBチェーンのビルドアンドビルド(BNB)は横ばい。CoinDesk 20 Index(CD20)は0.3%上昇。
ハリス氏の当選を織り込む?
市場データによると、ビットコインETFは8月7日、4510万ドルの資金流入を記録。グレイスケールのGBTCは3060万ドルの流出、ウィズダムツリーのBTCWは1050万ドルの流入、ブラックロックのIBITは5250万ドルの流入となった。
一方、イーサリアムETFは2370万ドルの流出。グレースケールのETHEは3190万ドルの流出、フィデリティのFETHは470万ドルの流入、ビットワイズのETHWは170万ドルの流入、フランクリン・テンプルトンのEZETも180万ドルの流入となった。
ビットコイン価格の動きのなさは、カマラ・ハリス氏が大統領選で勝利する可能性を市場が織り込み始めているせいかもしれない。Pythagoras Investmentsの資本生成ディレクター、セミール・ガベルジック(Semir Gabeljic)氏は、ハリスの台頭を注目すべき市場要因として指摘している。
最近、世論調査と予測市場のPolymarketの双方で共和党候補のトランプ氏に並んだハリス氏は、「Crypto for Harris」という名前の親暗号資産団体を擁している。同団体は、暗号資産に関する法案を超党派の問題にすることを望んでいる。米暗号資産取引大手コインベース(Coinbase)の最高法務責任者ポール・グレワル(Paul Grewal)氏をはじめとする多くの関係者も、暗号資産政策を一党だけのものにせず、米国がルール作りでアジアに追いつくことを求めている。
選挙関連では、トランプをテーマにしたPoliFiコインが苦戦している。MAGAは24時間で12.5%下落(前月からは44.5%下落)、TREMPは6%(前月からは43%)下落した。ハリス氏をモチーフにしたKAMAは横ばい、先月は160%兆超上昇している。
|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:CoinDesk
|原文:XRP Jumps 17%, Beating Bitcoin Gains, as Ripple-SEC Case Ends