- 今回の登録はバイナンスにとって世界で19番目のもので、同社のウェブサイトとアプリがインドのユーザーにとって完全に利用可能になったことを意味する。
- バイナンスは世界の主要経済国の金融規制当局との紛争を解決してきた。
世界最大の暗号資産(仮想通貨)取引所であるバイナンス(Binance)は、インドで無許可でサービスを提供したとして220万ドル(約3億2000万円、1ドル=145円換算)の罰金を科せられたわずか数カ月後に、インド金融情報機関(FIU-IND)への登録を完了した。
8月15日の発表によると、今回の登録はバイナンスにとって世界で19番目のもので、同社のウェブサイトとアプリがインドのユーザーにとって完全に利用可能になったことを意味する。
登録への道のりは、バイナンスが他の8つの取引所とともに同国のマネーロンダリング防止法(PMLA)で禁止されてからわずか数カ月後の5月に始まり、同国のマネーロンダリング防止規則に従わずにインドの顧客にサービスを提供したことに対する罰金を支払うことを条件に、暫定的な承認が与えられた。罰金の額は6月に決定された。
「この登録は、マネーロンダリング防止基準を遵守し、安全で透明性が高く、効率的なエコシステムを育成するというバイナンスのコミットメントを強調するものだ」と同社は声明の中で述べている。
他の禁止された事業体のうち、クーコイン(KuCoin)も同様にFIU-INDとの関係を清算するために罰金を支払った。クーコインの罰金は4万1000ドル(約595万円)だった。
バイナンスは世界の主要経済国の金融規制当局との紛争を解決してきた。2023年にはアメリカで43億ドル(約6235億円)を支払い、制裁と送金に関する法律違反の刑事責任を解決した。和解の一環として、創業者の「CZ」ことチャンポン・ジャオ(Changpeng Zhao)氏はCEOを辞任し、4月に4カ月の実刑判決を受けた。
「厳格な規制へのコミットメントは、当社の事業戦略の根幹をなすものだ。それは、安全で透明性が高く、効率的な環境を育成することでもある」とリチャード・テン(Richard Teng)CEOは声明の中で述べた。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Binance Completes Registration With India’s Financial Intelligence Unit Months After Being Fined