- 8月の最初の2週間でネットワークハッシュレートが上昇したため、マイニングの収益性は過去最低に落ち込んだと、JPモルガンのレポートは伝えている。
- ビットコインのネットワークハッシュレートに占める米国のマイナーのシェアは26%と、過去最高を更新した。
- JPモルガンは、ネットワークハッシュレートは今月これまでに約1%上昇していると指摘した。
ネットワークハッシュレートが上昇し、マイニングの収益性を過去最低に押し下げたため、ビットコイン(BTC)マイニング銘柄は8月の最初の2週間で、人工知能(AI)に関連した利益が帳消しになったと、JPモルガンは8月16日発表のリサーチレポートで述べた。
ハッシュレートとは、プルーフ・オブ・ワークのブロックチェーン上でマイニングとトランザクション処理に使用される合計計算能力を指す。
JPモルガンが追跡している14の米国上場マイニング企業の時価総額は、7月末から18%下落し、「現在、4年間のブロック報酬に比例する割合の2倍で取引されている」と、アナリストのレジナルド・スミス(Reginald Smith)氏とチャールズ・ピアース(Charles Pearce)氏は指摘している。
マイニングセクターにとって悪いニュースばかりではない。ビットコインのネットワークハッシュレートに占める米国上場マイナーのシェアは4カ月連続で上昇し、26%と過去最高を更新したという。
ネットワークハッシュレートは毎秒約5エクサハッシュ(EH/s)の1%上昇となり、月初めの2週間の平均は621EH/sに達したとJPモルガンは述べ、半減期前の水準をまだ30EH/s下回っていると指摘した。
マイニングの収益性の指標であるハッシュプライスは、2022年12月の水準より約30%、半減期前の水準より約40%低い水準にとどまっており、このことがハッシュレートの伸びを短期的に鈍らせる可能性がある、と同レポートは付け加えた。
JPモルガンによれば、ビットコイン価格は半減期以来約5%下落したが、依然として年初来で35%、前年比で104%上昇している。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Christie Harkin/CoinDesk
|原文:Bitcoin Mining Profitability Fell to All Time Lows in August, JPMorgan Analyst Says