仮想通貨取引所運営企業のCMEグループは、機関投資家からの需要の高まりによって、同社のビットコイン先物契約は直前四半期に人気を増し、建玉(未決済契約の総数)は前年同期比61%アップとなったと述べた。
CMEは10月14日(現地時間)に声明を発表し、建玉の数が2018年第3四半期の2873から4629に上昇したと述べた。CoinDeskによると、ビットコイン価格は2019年第3四半期に25%下落したにも関わらず、CMEのビットコイン先物の建玉は第2四半期の水準からわずか1%の下落にとどまった。
第3四半期の1日あたりの平均契約数は、前年同期比10%アップの5534件。CMEによると、これは2万7670ビットコイン(BTC)、つまり2億8900万ドル(約310億円)に相当する。
「機関投資家の強い参入の動きが続き、454の新規アカウントが追加された。2018年第3四半期の新規アカウントは231だった」とCMEは述べた。大型投資家の代理として利用される、25ビットコイン以上を保有する組織は2018年第3四半期の34、2019年第2四半期の45から47へと増加した。
CMEは2017年にビットコイン先物をローンチし、2019年に提供を中止したCboeグローバル・マーケッツ(Cboe Global Markets)のライバル商品よりも長く続いている。
しかしCMEは、インターコンチネンタル取引所(Intercontinental Exchange)が支援するスタートアップ、バックト(Bakkt)が9月にローンチした、新しいビットコイン先物というライバルに直面している。バックトの商品は、仮想通貨への投資に興味を持つ機関投資家をターゲットとしている。
CMEによると、第3四半期のCMEのビットコイン先物取引の約50%はアメリカ国外で行われ、うち26%はアジア太平洋地域、21%はヨーロッパと中東だった。
翻訳:山口晶子
編集:増田隆幸
写真:CME HQ via Shutterstock
原文:CME Says Bitcoin Futures Gaining Interest From Big Investors