トークン化ファンドのリブレ、ニアプロトコルに進出
  • ニアプロトコルのユーザーは、ハミルトン・レーンやブレバン・ハワード、ブラックロックなどのファンドにアクセスできるようになる。
  • ニアプロトコルのチェーン・シグネチャー・ツールを使用すると、ユーザーはNEARで資産を購入し、クロスチェーンブリッジを必要とせずに他のブロックチェーンに転送して管理できる。
  • リブレのトークン化されたファンドは、このスタートアップが4カ月前に稼働して以来、管理下にある資産が1億ドルを超えている。

野村ホールディングスのスイス子会社であるレーザー・デジタル(Laser Digital)と英ヘッジファンドのブレンバン・ハワード(Brevan Howard)が支援するWebN Groupの合弁会社で、オルタナティブ投資管理のハミルトン・レーン(Hamilton Lane)などと提携している金融資産トークン化スタートアップ、リブレ(Libre)は、ニア(NEAR)ブロックチェーンにいくつかのデジタル化されたファンドを追加し、トークン化された現実資産(RWA)を複数のブロックチェーン間で移転できるようにする。

ニアプロトコルのユーザーは、ハミルトン・レーンのクレジット・ファンド、ブレバン・ハワードのマスター・ファンド、ブラックロック(BlackRock)のICSマネー・マーケット・ファンドにアクセスできるようになるとリブレは9月2日に発表した。このスタートアップは、4カ月前の稼動以来、1億ドル(約145億円、1ドル=145円換算)の運用資産残高を達成した。

金融資産のブロックチェーン・ベースの作成は、暗号資産(仮想通貨)空間に目を向ける機関投資家の間で人気となっている。NEARにRWAファンドを追加することは、リブレのマルチチェーンへの野望にとって重要な要素であり、このブロックチェーンの「チェーン・シグネチャー」機能のおかげで、ユーザーはクロスチェーンブリッジを必要とせずに他の元帳で取引を行うことができる。

「チェーン・シグネチャーは、ニア上で資産を購入し、他のブロックチェーン上で譲渡・管理できるツールだ」と、リブレのアヴター・サーラ(Avtar Sehra)CEOはインタビューに答えた。

年末に向けて、リブレは担保融資や一部の資産の二次譲渡のような機能の導入を検討しているとサーラCEOは語った。

「また、レーザー・デジタルのチームと新しいファンドを立ち上げる予定であり、それはすべてのネットワークを横断するマーケットニュートラルなファンドで、今年10月に稼動する予定だ」と彼は述べている。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Libreのアヴター・サーラCEO(Libre)
|原文:Brevan Howard-Backed Tokenization Firm Libre Arrives on NEAR Blockchain