メタバース「ザ・サンドボックス」のクリエイター供給はインドが最多に
  • インドにはメタバース プラットフォーム 「ザ・サンドボックス」(The Sandbox) のコンテンツ クリエイターが 6.6万人以上おり、これは他のどの国よりも多い。
  • この増加は、同プラットフォームがインドでの成長を推進するという決定を受けてのものであり、現在、2 年以内に 100 万人のユーザーを目標として掲げている。

インドはメタバース プラットフォーム「ザ・サンドボックス」 のコンテンツ クリエイターの最大の供給国となった。このWeb3 プロジェクトがインドを最大の市場にする計画を発表してから 1 年も経たないうちに、ユーザー数が 35 万人に倍増したためである。

インドは現在、没入型環境向けのゲームを開発する 6.6万人のクリエイターを供給している。米国は 59989 人、ブラジルは 25335 人である。インドに重点を置く計画は12月に発表され、同プラットフォームは現在2年間で100万人のユーザーを目標としていると、共同創業者のセバスチャン・ボルゲット(Sebastien Borget)氏はCoinDeskのインタビューで語った。

ザ・サンドボックスが直接運営するプロジェクト、またはインドのベンチャー企業であるバーラトボックス(BharatBox)が運営するプロジェクトによって成長はもたらされた。バーラトボックスは、約1600万人のユーザーを抱えるインドの暗号資産(仮想通貨)取引所CoinDCXによって一部支援されている。

「インドはすべての国の中で総合1位になった。バーラトボックスと直接、またはCoinDCXなどのパートナーと現地で運営したさまざまなブートキャンプや教育プログラムのおかげだ」とボルゲット氏は語った。

バーラトボックスは当初100万ドル(約1.4億円、1ドル=145円換算)の資本金で設立された。バーラトボックスのCEOであるカラン・ケスワニ(Karan Keswani)氏は、第4四半期までにさらに20万ドル(約2900万円)を投入すると述べた。サンドボックスは今年初めに10億ドル(約1450億円)の評価額で2000万ドル(約29億円)を調達したが、このベンチャーは「自給自足で自律的」に設計されており、自ら収益を生み出すことができるため、インドではさらなる投資を必要としなかったとボルゲット氏は述べた。

コンテンツやエンターテイメントにおけるインド人

「インドは世界の技術労働力というだけではないことが証明された」とボルゲット氏は述べた。「ブロックチェーンプロジェクトは開発ブロックチェーンを導入することで成功可能というだけでなく、コンテンツやエンターテインメントの面でも成功できることを示した」

大ヒットしたインド映画「ジャブ・ウィー・メット(Jab We Met)」のアバターが発売から2週間以内に1060個も売れたとケスワニ氏は述べ、インドの映画産業への進出が成功したことを示している。

より大規模なWeb3市場についてボルゲット氏は「まだ強気相場ではないと思う」と述べた。

米国でスポット暗号資産上場投資信託(ETF)が承認されて以来、暗号資産業界への関心が高まっており、機関投資家の資金が暗号資産に流れ込んでいるが、個人投資家が貯蓄を暗号資産に投資しているわけではないため、特にユーザーの関係にはつながっていないと同氏は話す。

それでも、より質の高い新しいゲームの登場やメッセージングサービスであるテレグラム(Telegram)の配信ネットワークにより、Web3を採用することに対する強い関心は続いていると同氏は語った。

同氏はまた、先週フランスでテレグラムCEOであるパベル・ドゥーロフ(Pavel Durov)氏が逮捕されたことについてもコメントした。逮捕の容疑は、違法取引の容疑やプラットフォーム上での児童を搾取するような資料の配布などであった。

「プライバシーは基本的な権利だが、アプリケーションが重大犯罪に使用されている場合、我々は中立の立場を保って当局に協力しないわけにはいかない」とボルゲット氏は述べた。

|翻訳・編集:T.Minamoto
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|原文:The Sandbox’s Largest Market for Creators Is Now India: Co-Founder Sebastien Borget