- ビットコイン、イーサリアム、ソラナ、その他の暗号資産は、下落からわずかに回復した。
- 「暗号資産の恐怖&強欲指数」を参照すると、7月初旬と8月の安値の時に似た、深い恐怖レベルまで下落した。
- レッカー・キャピタルのトンプソン氏は、投資家の感情は非常にネガティブであるため、「取引可能なローカルボトム」が近い可能性があると述べた。
暗号資産(仮想通貨)の継続的な下落価格は、ある人気の指標に基づけば、少なくとも短期的には大幅に反転する可能性がある。
米国時間9月4日に取引されたビットコインビットコイン(BTC)は、以前の安値である55600ドル(約806万円、1ドル=145円換算)から約58000ドル(約841万円)まで回復し、過去24時間ではイーサリアム(ETH)と同様にほぼ横ばいとなっている。より広範な暗号資産市場のベンチマークであるCoinDesk 20 Index(CD20)は、ネイティブトークンのソラナ(SOL)、ニア(NEAR)、インターネットコンピュータプロトコル(ICP)が2大暗号資産を上回ったため、1%上昇した。
この価格変動は、広く参照されている「Crypto Fear & Greed Index(暗号資産の恐怖&強欲指数)」が深い「恐怖」領域に戻り、過去数日間で100点中26点まで下落したことで起こった。この指標はビットコインやその他の主要暗号資産に対する市場の熱狂を表しており、0は極度の恐怖を示し、100は極度の強欲を意味する。
「景気後退の懸念が最高潮に達し、暗号資産への感情が薄れつつある中、私たちは取引可能なローカルボトムに達しているか、それに非常に近いところにいると思われる」と、デジタル資産ヘッジファンドであるレッカー・キャピタル(Lekker Capital)の創業者クイン・トンプソン(Quinn Thompson)氏は現地時間9月4日の市場情報アップデートで述べた。
トンプソン氏は、米国上場のビットコインETF(上場投資信託)が現地時間9月3日に5月1日以来の日次では最大となる流出を記録したと指摘したが、これは興味深いことにビットコイン価格が56500ドル(約819万円)で底を打ったタイミングと一致していた。その後、ビットコインは3週間で27%上昇し、72000ドル(約1044万円)となった。
過去における指数の動き
そして、過去数か月間に低水準の同指数が戦術的なロングの機会を示したのはこれが唯一ではない。
ドイツ政府と米国政府、およびマウントゴックスの弁済に端を発した売り圧力によりビットコインが53000ドル(約768万円)まで急落したため、この指標は7月初旬に25まで下落した。その後、月末までに価格は32%上昇し、ほぼ70000ドル(約1015万円)となった。8月初旬の49000ドル(約710万円)への暴落により、この指数は17という極度の恐怖ゾーンに押し下げられ、その後ビットコインは3週間で32%上昇し、65000ドル(約942万円)となった。
反発の可能性はあるものの、米国の労働市場と潜在的な景気後退に対する懸念の高まりが連邦準備制度理事会(FRB)の今後の利下げと重なり、デジタル資産の長期的な見通しは依然として不透明だ。ビットフィネックス(Bitfinex)のアナリストは、利下げ後の弱気な景気後退シナリオではビットコインは4万~5万ドル(約580~725万円)程度まで下落する可能性があると述べる。
|翻訳・編集:T.Minamoto
|画像:Art Institute of Chicago/Unsplash
|原文:Bitcoin Posts Negligible Bounce, but Extreme Fear Suggests Larger Rebound in Store