トランプ氏とハリス氏の討論会、暗号資産に言及する可能性は低い:予測市場ポリマーケット

トレーダーは、トランプ氏が「クリプト」または「ビットコイン」と言う可能性は17%、ハリス氏についてはわずか13%と予測している。

暗号資産(仮想通貨)にとっては、長い道のりだった。かつては誰も知らなかったこの技術は、現地時間10日夜に行われるトランプ氏とハリス氏による米大統領選討論会で言及される可能性が出てきた。

可能性は低い、だが可能性はある。

予測市場ポリマーケット(Polymarket)の「トランプ氏は討論会で何と言うか?」というコントラクトでは「暗号資産/ビットコイン」の「イエス」の賭けは米東部時間10日正午に17セントで取引されており、トレーダーはトランプ氏がどちらか、あるいは両方の単語を口にする可能性を17%と見ていることを示している。予測が正しかった場合は、17セントの賭けに対して、1ドル相当の暗号資産が支払われる。

「暗号資産」は、トランプ氏が発言する可能性が高い話題、例えば「中絶」(83%の最高確率)やトランプ氏特有の「カマラ同志(Comrade Kamala:40%)」のような発言と比べると、確率は低い。

一方、ハリス氏が「ビットコイン」や「クリプト」に言及する可能性は13%とさらに低い。「中絶」について言及する可能性が最も高く(87%)、次いでトランプ氏を「前科者」と表現する可能性が高い(57%)。

トランプ氏は今年、暗号資産関連の有権者と寄付金を積極的に取り込もうとしている。ハリス氏の陣営も試みているが、業界は民主党を敵対的と考えている。

予測市場は、インフルエンザの流行や戦争、映画批評サイトの点数まで、あらゆる事柄の結果に対して賭けを行うことができる。批判派は、単なるギャンブルに過ぎないと言うが、推進派は、予測市場は世論調査や評論家よりも優れた予測結果を提供すると主張する。予測を行うトレーダーは自身のお金を投じているため、対象となる話題を徹底的に調査し、正直な結論を述べる強い動機があるというのがその理由だ。

今年に入ってから選挙関連の賭けが急増し、米国ユーザーをブロックするよう求める規制当局との和解にもかかわらず、ポリマーケットは多くの取引を獲得している(一部のトレーダーはVPNを使用して所在地を偽装している可能性もある)。Dune Analyticsのデータによると、9月6日はポリマーケットにとって史上最大の一日となり、取引高は3400万ドル(約48億円)に達した。

|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:Shutterstock
|原文:Trump-Harris Debate: Polymarket Shows Slim Odds of Crypto Mention