ビットコイン、5万9000ドルに迫る──先物市場はFRBの大幅利下げの可能性が67%と予想
  • ビットコインは5万9000ドルに迫っており、XRP、SUI、FTMなどの他の暗号資産も小幅ながら上昇している。
  • 市場は9月18日に予定されているFRBの利下げを想定しており、50ベーシスポイントの利下げが67%の確率で実施されると予想され、リスク資産に好影響を与えると見込まれている。
  • ドナルド・トランプ前大統領が関与する暗号資産プロジェクトであるワールド・リバティ・ファイナンシャルは、アメリカの認定投資家限定のガバナンストークンの立ち上げを発表した。

ビットコイン(BTC)とより広範な暗号資産(仮想通貨)市場は、トレーダーたちが9月18日(現地時間)に予定されている連邦公開市場委員会(FOMC)を待っているため、この24時間ではほとんど変化がなかった。アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)は4年ぶりの利下げを発表すると見られている。

ビットコインは5万8500ドル以上で取引されており、5万9000ドルに迫っている。より広範な安藤資産の指標であるCoinDesk20指数(CD20)は若干上昇し、1820を上回って取引されている。

ビットコイン現物ETF(上場投資信託)への1日当たりの資金流入額は1290万ドル(約18億円、1ドル=140円換算)で、その大半はブラックロック(BlackRock)のIBITに流れた。

FRBは9月18日に金利引き下げを発表すると見られており、いわゆる緩和サイクルが始まることになる。これは、ビットコインを含むリスク資産を歴史的に支えてきたものだ。

17日のアジア時間朝の時点で、30日物フェデラルファンド金利先物価格を見ると、トレーダーは50ベーシスポイントの大幅な利下げが行われ、4.7%から5%の範囲になる可能性を67%と見ている。これは、16日の50%の確率から上昇しており、1カ月前の25%の確率からは大幅な上昇だ。

分散型予測市場のポリマーケット(Polymarket)では、トレーダーは50ベーシスポイント以上の利下げの可能性を57%、25ベーシスポイントの利下げの可能性を41%と見ている。

その他の市場はほぼ横ばいとなっている。注目すべき動きとしては、エックス・アール・ピー(XRP)が3.5%、スイ(SUI)が2.5%上昇し、そしてファントム(FTM)が、同社が間もなくソニック(Sonic)へのアップグレードが行われることへの市場のポジティブな見通しが継続していることを受け、10.5%上昇した。

トランプ氏のワールド・リバティー・ファイナンシャル、WLFIトークンを発行へ

ドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領とその家族が運営するプロジェクト、ワールド・リバティー・ファイナンシャル(World Liberty Financial)のチームは、2時間にわたるライブストリームで、ガバナンストークンのWLFIを発行することを認めたが、これは認定されたアメリカの投資家のみを対象としているという。

チームは、トークンはガバナンスへの参加を目的としたものであり、経済的利益を目的としたものではないと強調し、X Spacesのストリーム中には具体的な発行日は明らかにしなかった。

ライブ中、トランプ氏はトークン自体について言及することも支持することもなく、暗号資産政策に関する一般的な見解を述べた。そのほとんどは、ナッシュビルでのビットコインカンファレンスなど、以前の公の場での発言の繰り返しだった。

Figure Markets、不動産担保付き利回りの取引所を開設

暗号資産取引所フィギュア・マーケッツ(Figure Markets)が、シンガポールで開催される「Token2049」に合わせて開設される。SoFi(ソーファイ)の共同創設者であるマイク・キャグニー(Mike Cagney)氏によって設立されたフィギュアは、暗号資産を取引所に保管している人向けのユニークな利回り生成方法を提供している。

リリースによると、Figureは、住宅ローン担保貸付などの現実資産(RWA)を裏付けとするファンドを活用することで、米ドル以外の通貨建ておよびステーブルコインの残高に対して最大8%のリターンを提供できるとしている。

取引所のトレーダーは資金をフィギュア・マーケッツに預け入れ、その資金はプールされてフィギュア・テクノロジーズ(Figure Technologies)に貸し出され、担保付きの住宅ローンが発行されるとリリースでは説明されている。借り手はこれらのローンに対して金利を支払い、そのスプレッドがコストをカバーして投資家へのリターンを提供し、投資家は二重の担保保護、毎日の流動性、投資期間に応じた金利支払いから利益を得る。

実物資産(RWA)は暗号資産の成長分野だが、そこから収益を得て運用資金を調達しようとするアプリケーションは業界にほとんどない。

2023年、フィギュアの立ち上げ前に、キャグニー氏は規制当局の精査を受けてアメリカの銀行免許を取得することを目指していたが、既存の銀行との提携に注力することを選択した。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Jesse Hamilton/CoinDesk
|原文:Bitcoin Holds Above $58K as Odds of Big Fed Rate Cuts Jump to 67%