イーサリアムのパフォーマンスは年末までに反転する可能性:ビットワイズ
  • 最近のパフォーマンスの悪さにもかかわらず、イーサリアムは年末に向けて逆張り投資の対象になる可能性があるとビットワイズの報告書は述べている。
  • ビットワイズは、ステーブルコインの大半がイーサリアムブロックチェーン上で発行されており、DeFi資産の60%以上がこのネットワーク上にロックされていると指摘した。
  • イーサリアムはブロックチェーンのマイクロソフトのような存在だとビットワイズは述べている。

ビットコイン(BTC)に次ぐ規模の暗号資産(仮想通貨)であるイーサリアム(ETH)は、現在、誰も好ましく思っていないようだが、イーサリアムブロックチェーンのパフォーマンスの低調は、年末にかけて逆転する可能性があるとビットワイズ(Bitwise)は9月17日の報告書で発表した。

この資産運用会社は、年初来イーサリアムにはほとんど変化がない一方で、ビットコインは38%上昇し、ソラナ(SOL)は31%上昇していると指摘した。

イーサリアムの最近のパフォーマンスの低迷は、11月のアメリカ大統領選挙に関連するリスク、ソラナやその他のブロックチェーンとの競争の激化、トークンエコノミーの課題、アメリカにおける現物ETF(上場投資信託)の導入に対する反応などによるものだと報告書は指摘している。

それでも、すべてが悲観的なわけではない。ステーブルコインの大部分はイーサリアムで発行されている。また、分散型金融(DeFi)資産の60%以上がこのブロックチェーンにロックされており、人気の高い分散型予測市場ポリマーケット(Polymarket)もこのレイヤー1チェーン上にあるとビットワイズは指摘している。

「イーサリアムには最も活発な開発者とユーザーがおり、時価総額は最も近い競合のコインよりも5倍も大きい」とビットワイズの最高投資責任者マット・ホーガン(Matt Hougan)氏は書いている。

「ブロックチェーンのマイクロソフト(Microsoft)のようなものだ」とホーガン氏は述べている。誰もがグーグル(Google)、スラック(Slack)、ズーム(Zoom)などの新しい企業やゲームを変えるような技術について話題にするが「マイクロソフトはそれらすべてを合わせたよりもまだ大きい」のだ。

イーサリアムの課題は「実存的」なものではなく、アメリカ大統領選挙が近づくにつれ、市場はこの暗号資産を再評価する可能性がある。「年末に向けて逆張り投資の対象になる可能性がある」と報告書は述べている。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Romanpoet/Wikimedia Commons, modified by CoinDesk
|原文:Ethereum Is the Microsoft of Blockchains, ETH Underperformance May Reverse Into Year-End: Bitwise