- FRBが18日に金利引き下げを発表した後、アルトコインはビットコインを上回るパフォーマンスを見せた。
- アルトコイン(ここでは、ビットコインとイーサリアムを除く暗号資産)は、金利引下げが発表されてから5.7%上昇、一方、ビットコインは4.4%上昇にとどまっている。
- 専門家は、アルトコインは流動性が低く、ベータ値(感応度)が高いことを考えると、この違いは珍しいことではないと指摘している。
ビットコイン(BTC)は、米連邦準備制度理事会(FRB)が18日に金利引き下げを決定した直後には、株式市場を上回るパフォーマンスを示したようだが、暗号資産の世界での真の勝者はアルトコインだ。
ビットコインとイーサリアム(ETH)を除く、上位125の暗号資産をの時価総額を追跡する指数、Total3はTradingViewを見ると、FRBの金利引下げ後、当記事執筆時点までに5.68%上昇している。一方、ビットコインは4.4%上昇。
これは珍しいことではないと、投資会社アブラ(Abra)のトレーディング責任者、ボブ・ウォルデン(Bob Wallden)氏は述べた。
「アルトコインはビットコインやイーサリアムよりもベータ値が高いので、上昇時にテック株がS&P500を上回ることに似た、広範な暗号資産市場におけるレバレッジを効かせた取引と考えられる」
アルトコインも最近の下落から恩恵を受けている可能性があり、ウォルデン氏は、それが回復のペースを速めていると述べた。
アルトコインの流動性が比較的低いことは、ボラティリティが大きくなる傾向があることを意味すると、アブラのOTCオプション取引責任者、ボーハン・ジアン(Bohan Jiang)氏は述べた。
「アルトコインは流動性スペクトラムの周縁に位置しているため、リスク資産が好調で流動性も豊富なときは、常にパフォーマンスが突出する。これがFOMC後の現状のようだ」
「また、アルトコインの流動性とポジショニングもパフォーマンスに影響する。アルトコインの流動性は著しく低いため、両方向に大きな変動を引き起こす。過去数カ月にわたって積み上げられたショートポジションの拡大は、ショートスクイーズのようなパフォーマンス上昇を引き起こす可能性がある」
FRBの金利引き下げにより、ビットコインは19日、6万4000ドルを超えた。これは8月26日以来の高値。その後、価格は反落し、当記事執筆時点では6万2898ドルとなっている(日本時間21日18時30分頃には、6万3100ドル付近)。
|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
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|原文:Altcoins Surge Leaving Bitcoin and Ether Behind After Fed Cuts Interest Rate