暗号資産取引所BingXにハッキング──オンチェーンデータで4300万ドル超の流出が判明
  • BingXが4300万ドル超のハッキング被害に遭った。
  • 同社の最高商品責任者がXで、盗まれた資産は軽微であり、顧客の損失は補償されると述べた。

暗号資産(仮想通貨)取引所BingXが「軽微な」資産額のハッキング被害に遭い、利用者に対して損失を補償する計画だと、同社の最高商品責任者(CPO)であるビビアン・リエン(Vivien Lien)氏がX(旧Twitter)で表明した。

オンチェーンデータによると、複数回に分けてBingXから約4300万ドル(約62億3500万円、1ドル145円換算)が盗まれた。1325万ドル相当のイーサリアム(ETH)、230万ドル相当のビルドアンドビルド(BNB)、440万ドル相当のテザー(USDT)などが流出した。

最初のハッキングでは約2600万ドルが盗まれ、数時間後にさらに1650万ドルが盗まれた。

CPOのリエン氏はXで、「合計の損失額は最小限で管理可能だ。この事件は当社の継続的な事業運営に影響を与えない」とし、「取引サービスは通常通り継続している。出金と入金は一時的に延期されており、遅くとも24時間以内に復旧する見込みだ」と述べた。

ステーブルコイン以外に、ハッカーは360種類以上のアルトコインを奪取した。

Etherscanのデータによると、盗まれた暗号資産の大部分がユニスワップ(Uniswap)やカイバースワップ(Kyberswap)などの分散型取引所(DEX)でイーサリアムとビルドアンドビルドにスワップされた。

本記事公開時点で、BingXのホットウォレットから資金の大部分を受け取ったことがEtherscanのデータで示されている、ハッキングに関連するウォレットには、1000ETH以上と500万ドル(約7億2500万円)相当のトークンが入っている。

|翻訳・編集:林理南
|画像:Kevin Ku/Unsplash
|原文:Crypto Exchange BingX Hacked, Onchain Data Shows Over $43M Drained