クラーケン、ラップドビットコインの kBTCをローンチ
  • クラーケン(Kraken)は独自のラップドビットコインのプロダクトをローンチする。
  • このトークンはイーサリアム(ETH)とOPメインネット(OP Mainnet)の両方で利用可能になる。
  • 今回のローンチは、パラスワップ(Paraswap)とモルフォ(Morpho)によってもサポートされる。

暗号資産(仮想通貨)取引所のクラーケンは独自のラップドビットコイン(BTC)トークンのkBTCをローンチしたと、CoinDeskとの独占インタビューで明かした。

このトークンはイーサリアムとOPメインネットの両方で利用可能になり、ビットコインと1:1で裏付けられると、同社広報担当者は述べた。

トークンの保管は、同取引所の米国認定カストディ・ソリューションであるクラーケン・フィナンシャル(Kraken Financial)の隔離されたウォレットで行われる。このウォレットのアドレスは公開されるため、顧客はビットコインが完全に保たれていることが分かる。

ラップドトークンは、分散型金融(DeFi)の各種プラットフォームにおいて、ビットコインやイーサリアムなどのサポートされていない暗号資産を取引、貸し借りすることを可能にする。そうしたトークンの中で最大規模のWBTCは、投資家がビットコインを他のブロックチェーン上で用いることを可能にし、DeFiを担保として貸し出す上で重要な役割を果たしており、時価総額は約100億ドル(約1.5兆円、1ドル=150円換算)である。

ラップドビットコインをめぐるプレイヤー

直近でラップドビットコインのトークンをローンチした主要プレーヤーはクラーケンだけではない。WBTCの唯一のカストディアンであるビットゴー(BitGo)がトロン(Tron)創業者ジャスティン・サン(Justin Sun)氏との提携を発表して波紋を呼んだ後、新たな問題が相次いでいる。ライバルの取引所であるコインベース(Coinbase)は先月、イーサリアムとベース(Base)ネットワーク上で独自のラップドビットコイン・プロダクトであるコインベース・ラップドビットコイン(Coinbase Wrapped BTC:cbBTC)をローンチした。

kBTC はローンチ時に、複数の一流 DeFi アプリでサポートされ、パートナーには クラーケン、クラーケン・ウォレット(Kraken Wallet)、イーサリアム、オプティミズム(Optimism)、パラスワップ、ヤーン(Yearn)、Gauntlet、ディブリッジ(deBridge)、ディフィニティブ(Definitive)、カウスワップ(CowSwap)、ビーフィー(Beefy)、ヴェロドローム(Velodrome)、カーブ(Curve)、モルフォが名を連ねる。

クラーケンによると、ローンチ時に kBTC のスポット市場はサポートされないが、顧客がビットコインを使用したい場合、それを引き換えて通常どおりに取引することができる。

イーサリアムとオプティミズムの両方において kBTC の最小デポジットは 0.00026ビットコイン であり、ビットコイン価格を 60000ドル(約900億円)と仮定した場合、約15ドル(2250円)になる。

同トークンのローンチは、DeFi の普及を促進するというクラーケンが掲げる使命の一部であり、kBTC はエコシステム全体で広く使用されることが期待されている。

「我々はオンチェーンの未来を信じており、DeFiはその機会の重要な部分を占めている」とクラーケンのアッセト・グロース・マネジメントのグローバル責任者、マーク・グリーンバーグ(Mark Greenberg)氏はメールでコメントした。「kBTCはクラーケンの長いシームレスなUXと最高レベルのセキュリティの歴史に依拠しており、DeFiを新規ユーザーに提供し、分散型アプリケーションの普及を加速させている」と同氏は付言した。

|翻訳・編集:T.Minamoto
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|原文:Crypto Exchange Kraken Launches Wrapped Bitcoin Token kBTC