ビットコインマイナーのHIVE、1年でハッシュレートを倍増させる見込み──キャンターが分析開始で「オーバーウェイト」の評価
  • HIVEデジタルは今後1年でハッシュレートを倍増させる見込みだとキャンターの報告書は指摘している。
  • キャンターは同社株式の評価を開始し、「オーバーウェイト」の評価で目標株価を9ドルとした。
  • キャンターは、市場が同社の見通しを過小評価していると述べた。

ビットコインマイナーのHIVEデジタル(HIVE Digital)は、今後12カ月でハッシュレートを2倍以上に増加させる見込みだとブローカーのキャンター(Cantor)が29日の調査報告書で述べた。キャンターは今回、同社株式の評価を開始した。

キャンターはHIVEの株式を「オーバーウェイト」と評価し、目標株価を9ドル(約1350円、1ドル150円換算)に設定した。29日の取引で株価は約3.6%上昇し、4.26ドル前後で取引された。

キャンターはHIVEについて、「今後1年でハッシュレートを2倍以上に増加させる」と予想している。ハッシュレートとは、コンセンサスアルゴリズムがプルーフオブワーク(PoW)のブロックチェーンでのマイニングとトランザクション(取引)の処理に使用される計算能力の合計を指し、業界の競争とマイニング難易度の代理指標となる。

HIVEは、ハッシュレートを現在の5.5エクサハッシュ/秒(EH/s)から来年末までに13EH/sに増加させる見込みだとキャンターは述べており、この「今後の成長の変曲点」が株価に織り込まれていないとしている。

同社の人工知能(AI)やハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)に関する計画は、投資家にとってさらに魅力的になる可能性があると報告書は指摘した。

アナリストのブレット・クノーブロフ(Brett Knoblauch)氏とトーマス・シンスケ(Thomas Shinske)氏は、「同社の目はHIVEクラウド(HIVE Cloud)と名付けられたGPUクラウドモデルに向けられている」とし、来年末までに1億ドル(約150億円)の年間経常収益(ARR)を目指していると指摘した。

報告書はさらに、市場はHIVEの今後のハッシュレートの伸びの変曲点と同社のGPUに関する大きな目標を過小評価していると指摘した。

|翻訳・編集:林理南
|画像:Sandali Handagama/CoinDesk)
|原文:Bitcoin Miner HIVE Poised to Double Its Hashrate by Next Year, Cantor Says Initiating Stock at ‘Overweight’