ビットコインレイヤー2のスタックス、「Nakamoto」アップグレードを有効化

ビットコインのレイヤー2ブロックチェーンプロジェクト「スタックス(Stacks)」は29日、トランザクションを高速化するために考案されたNakamotoアップグレードの有効化を正式に認めた。

スタックスのX公式アカウントは、「スタックスのトランザクションは一度承認されると、少なくともビットコインと同等の不可逆性を持つ」「トランザクションにかかる時間が大幅に短縮される」と投稿した。

この投稿によると、Nakamotoアップグレードはまた、「今年中にローンチされるsBTCの技術的基盤」になる。

スタックスは、プリンストン大学出身のコンピューター科学者で、ビットコインに特化した開発企業トラスト・マシーンズ(Trust Machines)のCEOも務めるムニーブ・アリ(Muneeb Ali)氏が共同創業した。スタックスは、ビットコインブロックチェーン上にレイヤー2ネットワークを構築する最も古く、最も信頼できる取り組みの1つとみなされている。過去数年で80を超える同様のプロジェクトが立ち上がったことを考えると、これは決して小さな主張ではない。

アリ氏は今年初め、CoinDeskに対し、ビットコインをブロックチェーン業界の「頂点捕食者」として見ていると語った。より高度なプログラマビリティ(プログラム可能性)を目指して設計され、分散型金融(DeFi)やゲームのようなものに特化したアプリケーションのエコシステム全体を惹きつけているイーサリアムやソラナなどのいわゆるスマートコントラクトブロックチェーンのほうが、はるかに成功しているにもかかわらずだ。

このアップグレードはスタックスのロードマップの目玉であり、実装の初期段階は今年初めに開始され、その後、完全な有効化までに数回の遅延があった。

|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:Consensus 2023で講演するスタックス共同創業者のムニーブ・アリ氏(左)(Morgan Brown/Shutterstock for CoinDesk)
|原文:Stacks, Prominent Bitcoin Layer-2 Project, Activates Long-Awaited ‘Nakamoto’ Upgrade