- フロリダ州の財務責任者は、アメリカ政府がビットコインの備蓄を行うというトランプ前大統領の主張に感銘を受け、州の年金資金の一部を暗号資産に投資したいと考えている。
- フロリダ州の財務責任者ジミー・パトロニス氏は、州の投資マネージャー宛ての手紙で、その選択肢を検討すべきだと述べた。
フロリダ州の最高財務責任者(CFO)は、退職した州職員を支援する資金は暗号資産(仮想通貨)に投資すべきだと提案した。これは、アメリカ政府によるビットコイン(BTC)の備蓄を支持するドナルド・トランプ(Donald Trump)共和党大統領候補に触発されたものだ。
「トランプ前大統領のような成功した実業家による先見性と革新的な思考は、当然視してはならないと私は考える」と州財務長官でCFOのジミー・パトロニス(Jimmy Patronis)氏は、フロリダ州行政委員会の事務局長宛ての書簡で述べ、すでにそのような投資を行っている他の州に追随するよう提唱した。「ビットコインはしばしば『デジタルゴールド』と呼ばれており、州のポートフォリオの多様化に役立ち、他の主要な資産クラスの変動に対する安全なヘッジ手段を提供できる可能性がある」。
10月29日付けの書簡によると、パトロニス氏はフロリダ州の退職した消防士や教師、その他の公務員を対象とする州の年金を管理する組織が、暗号資産投資が年金基金にどのように適合するかを検討し、「見過ごすわけにはいかない潜在的な利益」を提供すべきだと提案した。
知事と司法長官とともに年金基金の3人の理事の1人であるパトロニス氏は、次の議会の会期前に州議会議員に情報を提供できる報告書を提出するように要請した。もしフロリダ州がそのような変更を行うのであれば、ウィスコンシン州やミシガン州などの州に続くことになる。
「暗号資産の将来がどうなるかは誰にもわからないが、フロリダ州が新しい投資を検討し、フロリダ州民に最高の利益をもたらすためには、常に時代の先端を走り続けることが重要だ」と彼は書いている。
パトロニス氏は、今年初めにナッシュビルで開催されたビットコインカンファレンスで、トランプ前大統領がアメリカの戦略的暗号資産準備について語ったことをきっかけに、このアイデアを思いついたと述べた。このような考え方は、アメリカの議員たちによっても議論されているが、まだ大きな進展は見られていない。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Danny Nelson/CoinDesk
|原文:Inspired by Trump, Florida Official Eyes State Bitcoin Stockpile for Retirees