ビットコインのマイニング収益・粗利益、10月も減少で4カ月連続:JPモルガン
  • JPモルガンのレポートによると、10月の日次マイニング収益・粗利益は減少しており、4カ月連続での減少となった。
  • 同行は、日次ブロック報酬の粗利益が直近の記録で最低水準に落ち込んだと指摘した。
  • 同行によると、10月のマイニング難易度は過去最高を記録した。

JPモルガン(JPMorgan)は1日の調査レポートで、ビットコイン(BTC)の日次マイニング収益と粗利益が10月に4カ月連続で減少したと述べた。

同行の推計によると、ビットコインマイナーの日次ブロック報酬収益は、ハッシュレート1エクサハッシュ毎秒(EH/s)あたり平均4万1800ドル(約627万円、1ドル150円換算)で、9月比1%減少した。ハッシュレートとは、コンセンサスアルゴリズムがプルーフオブワーク(PoW)のブロックチェーンでのマイニングとトランザクション(取引)の処理に使用される計算能力の合計を指し、業界の競争とマイニング難易度の代理指標となる。

収益性も低下した。JPモルガンは、日次ブロック報酬の粗利益が10月に2%減少し、「直近の記録」で最低水準に達したと推定している。

明るい面では、月末にかけてトランザクション手数料がブロック報酬の60%まで急増し、ハッシュ価格に若干の改善をもたらしたと指摘した。ハッシュ価格はマイニング企業の日次収益を測る指標。

このレポートによると、ビットコインネットワークの月間平均ハッシュレートは、前月から9%の大幅な上昇を経て、10月に過去最高の702EH/sに急騰した。

アナリストのレジナルド・スミス(Reginald Smith)氏とチャールズ・ピアース(Charles Pearce)氏は、「月末のネットワークハッシュレートの7日間移動平均は748EH/sとさらに高く、9月末比18%上昇、前年同期比62%上昇となった」と述べた。

JPモルガンが追跡する上場マイナー14社の時価総額合計は、14%増の239億ドル(約3兆5850億円)に達した。ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)へのエクスポージャーを持つ企業が牽引した。

|翻訳・編集:林理南
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin Mining Revenue, Profit Fell in October for a Fourth Consecutive Month: JPMorgan