- JPモルガンは、トークン化とブロックチェーンに焦点を当てた「オニキス(Onyx)」を「Kinexys」にリブランディングした。
- 同行は、早ければ2025年第1四半期にオンチェーン外国為替機能を導入し、24時間稼働の自動複数通貨決済の実現を計画している。
JPモルガンは、ブロックチェーン・プラットフォーム「オニキス(Onyx)を「キネクシス(Kinexys)」にリブランディングし、RWA(現実資産)トークン化の取り組みを強化する。
「我々は、レガシー・テクノロジーの限界を超え、マルチチェーン・ワールドの可能性の実現を目指している」とJPモルガン・ペイメント(JP Morgan Payments)の共同責任者ウマル・ファルーク(Umar Farooq)氏は声明で述べた。
「我々のゴールは、分断されたシステムを打破するために、エコシステムの結びつきをより強化し、より優れた相互運用性を実現し、今日の金融インフラの制約を軽減することにある」
伝統的な金融商品などの現実資産(RWA)のトークン化は、ブロックチェーン・テクノロジーにおいて急速な成長を遂げている分野であり、大手銀行の関与がますます強まっている。JPモルガンは、オニキスとJPMコイン(JPM Coin)というブロックチェーンベースの決済技術により、トークン化分野における初期のリーダーの1社となっていた。JPM コインも、キネクシス・デジタル・北メンツ(Kinexys Digital Payments)に改称されている。
JPモルガンのブロックチェーン事業は、2020年の開始以来、当日物レポ取引やクロスボーダー決済などで1兆5000億ドル(約154兆円、1ドル=154円換算)を超える取引を実行しており、1日平均20億ドル以上を処理していると同行は述べている。ユーザーは、シーメンス(Siemens)、ブラックロック(BlackRock)、アント・インターナショナル(Ant International)など、世界中の大企業。
同行は、早ければ2025年第1四半期、オンチェーン外国為替機能をプラットフォームに導入する予定であり、これにより「24時間365日、ほぼリアルタイムのマルチカレンシー清算および決済の自動化」が実現すると述べた。まずは、米ドルとユーロの決済からスタートし、その後、他の通貨にも拡大するという。
「取引高の増加、顧客の拡がり、商品拡大に伴い、ブロックチェーン技術とトークン化をメインストリームの金融サービスに導入する動きを加速する準備が整った」と同行は述べた。
|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
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|原文:JPMorgan Renames Blockchain Platform to Kinexys, to Add On-Chain FX Settlement for USD, EUR