- 米大統領選でドナルド・トランプ氏が勝利した後もビットコインは好調を維持し、史上最高値を更新。
- FRBの政策会合を前に、イーサリアムは過去24時間で8%上昇し、アウトパフォームした。
ビットコイン(BTC)はドナルド・トランプ氏の選挙勝利後に力強い上昇を続け、史上最高値を更新したばかりだ。
時価総額1位の暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは現在、過去24時間で2.3%上昇し、7万6600ドルで取引されている。この上昇は、トランプ前大統領の勝利と、米連邦準備制度理事会(FRB)が7日の連邦公開市場委員会(FOMC)会合後に0.25%の金利引き下げを発表するという市場予測に後押しされた。
ビットコインが最後に史上最高値7万6480ドルを記録してからまだ1日も経っておらず、この価格は7カ月前の記録を破った。
好調なのはビットコインだけではない。ステーブルコイン、取引所トークン、ミームコインを除いた時価総額上位20の暗号資産の指数であるCoinDesk 20 Index(CD20)は、過去24時間で4.3%上昇。意外なことに、イーサリアム(ETH)はこの指数のベストパフォーマーの1つであることが証明された。世界最大のスマートコントラクトプラットフォームであるイーサリアムは8%急騰し、現在の価格は2870ドル近くとなっており、これまで停滞していた2300ドルから2800ドルのレンジから脱却する兆しを見せている。
「ビットコインが史上最高値を更新したこと以外に、市場はおそらく、より強気な展開となる可能性のあるものに注目すべきだろう」とLMAX Groupの市場ストラテジスト、ジョエル・クルーガー(Joel Kruger)氏は7日のマーケットアップデートで述べたうえで、「暗号資産市場は分散型金融(DeFi)空間の復活を模索しており、イーサリアムはその重要な役割を果たしている」と付け加えた。
「現在、ビットコインがついに7万5000ドルを突破し、イーサリアムは2800ドルを上回ったことで、2024年の力強い終結と2025年の明るい見通しに向けた準備が整った」
他の勝者であるカルダノ(ADA)は10.4%上昇し、ポリゴン(POL)はこれまでのところ6.6%上昇。ソラナ(SOL)も新高値に向けて少しずつ上昇を続けている。ソラナは現在5%上昇し、195ドルで取引されており、2021年の史上最高値までわずか33%となっている。
株式市場の値動き
株式面では、ビットコインマイニング企業のコア・サイエンティフィック(Core Scientific)が、6日の決算説明会で人工知能(AI)の野望を実行していることが明らかになり、この日11%超の急騰。一方、マイクロストラテジー(MicroStrategy)は5.8%上昇し、20年ぶりの高値を更新。コインベース(Coinbase)は6日に31%急騰した後、一息ついており、1.1%の上昇にとどまっている。
この値動きは、デジタル資産市場を揺るがしかねないFOMC決定の前に起こった。FRBは25ベーシスポイントの利下げを行うと広く予想されているが、FRBのジェローム・パウエル(Jerome Powell)議長がトランプ氏の選挙勝利後初めて政策とインフレについて記者会見を行うため、ボラティリティを誘発する可能性がある。
|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:CoinDesk
|原文:Post-Election Déjà Vu: Bitcoin Spikes to a New Record High, While Ether and Solana Rally Ahead of FOMC