ソラナ、時価総額1000億ドル超え──約3年ぶりの高値210ドルまで上昇

ソラナ(SOL)は米時間10日、新たなマイルストーンを達成した。トランプ氏の決定的な勝利とFRB(米連邦準備制度理事会)の追加利下げを受けて、ビットコイン(BTC)が史上最高値を更新するなど、広く暗号資産(仮想通貨)市場の上昇が加速していた。

ソラナは、2021年の強気相場のピーク以来となる212ドルまで上昇。1週間では34%上昇し、ビットコインの18%、ベンチマークであるCoinDesk 20 Index(CD20)の27%上昇を上回った。ソラナの史上最高値は260ドルで、当記事執筆時点の214ドルを約20%強上回っている。

価格上昇によって、ソラナの時価総額は1000億ドルを超えた。すでに1000億ドルを超えているのは、3銘柄のみ。ビットコイン、イーサリアム(ETH)、ステーブルコインのテザー(USDT)だ。Xでは、「フリップニング(flippening)」の話題が再び登場した。通常は、イーサリアムがビットコインの時価総額を上回ることを指す用語だが、今回はソラナが現在、時価総額約3890億ドルのイーサリアムをいつの日か上回るのではないかというものだ(日本時間11日15時30分頃には、やや反落して206ドル付近、時価総額も1000億ドルを割っている)。

オンチェーン取引エコシステムは高収益

ソラナは、2022年のFTXとアラメダ・リサーチ(Alameda Research)の破綻の影響から、目覚ましい復活を遂げた。FTXとアラメダは、当時勢いをましつつあったソラナの大きな支援者だった。

ソラナは、小口の暗号資産ユーザーのためのエコシステムとして台頭し、また、現サイクルではミームコイン・ブームのベースとなり、例えば人気ミームコイン作成プロットフォーム「pump.fun」の基盤チェーンとなっている。

復活しつつあるソラナ上のDeFi(分散型金融)もネットワークに恩恵をもたらし、ソラナのオンチェーン取引エコシステムは暗号資産の中で3番目に収益性の高いセクターになったと、暗号資産取引所コインベース(Coinbase)はレポートで指摘している。

ソラナは、過去1年、ほぼビットコインが主導した強気相場において、アルトコインの中で際立っており、前年同期で275%上昇した。

ソラナの時価総額1000億ドル突破は、暗号資産市場に広範な影響を与える可能性があると、グローバル・マクロ・インベスター(Global Macro Investor)のマクロ・リサーチ責任者ジュリアン・ビッテル(Julien Bittel)氏は指摘した。ソラナは8カ月にわたる横ばい推移を抜け出し、広範な暗号資産市場の強気相場が最も爆発的な局面に入った可能性を示している。

ソラナは185ドルを超えた──第2四半期のバナナゾーン(急激な値動きが始まる水準)を確認するために注目してきた3つの重要なシグナルのうちの1つだ…

「我々は正式に強気相場の次の段階を始めたばかりだ」と、30万近いフォロワーを持つクロスアセット・トレーダーのボブ・ルーカス(Bob Loukas)氏は10日、Xに投稿した。同氏は以前の投稿で、ソラナの相対的な強さを考慮すると、今後数週間で史上最高値を更新する可能性があると予測している。

「14日以内にソラナが史上最高値を更新しても、今では驚きではない。2025年はとんでもないことになるかもしれない」

|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:CoinDesk
|原文:Solana Joins $100B Club, Hitting Nearly a Three-Year High Above $210