- ビットコインの価格上昇は、価格と200時間SMAのスプレッドから見て行き過ぎの感がある。
- RSIは弱気な乖離を示しており、上昇の勢いは尽きたことを示唆している。
- ただし、より広範な見通しは依然として楽観的だ。
強気だが、行き過ぎている。8万ドルを突破した後の短期のテクニカルチャートでは、ビットコイン(BTC)はそんな様子を見せている。
時価総額が最大の暗号資産(仮想通貨)は、11日のアジア時間取引中に8万1800ドル近くまで急騰し、CoinDeskのデータによると、3月以来で最高の月間15%の上昇を記録した。
アメリカ大統領選挙以来、ビットコインは教科書通りの上昇を見せ、一貫した上昇と調整を繰り返しながら、次の上昇局面への準備を進めてきた。
しかし、現在8万ドルを超えているため、ビットコインの価格と200時間単純移動平均(SMA)の差は3月初旬以来の高水準にまで拡大しており、この上昇は行き過ぎの感がある。3月初旬には、価格が突然11%下落して6万ドルになった。
テクニカル分析では、価格と移動平均の間に著しいギャップがある場合、通常、市場が急速に変動していることを示し、トレーダーはポジションを再評価し、利益を確定する可能性がある。
さらに、価格変動を確認するために使用されるモメンタムオシレーターである14時間相対力指数(RSI)は弱気な乖離を示しており、8万ドルを超えるBTCの新たな高値と矛盾する安値を形成している。
この弱気な乖離は、強気の勢いが当面は尽きた可能性を示唆しており、近いうちに後退する可能性が高まっている。
価格が反転した場合、最初の重要なサポートは7万8400ドルの50時間SMAとなるだろう。それを下回ると7万5000ドルへのより大幅な下落につながる可能性がある。
修正は強気相場の一部であり、価格の下落は強気派のエンジンを再び活性化して、9万ドル、さらにはそれ以上の長期的な上昇につながる可能性があることに留意する必要がある。
つまり、より広範な見通しは強気であり、9万ドルで抵抗を受ける可能性があるということだ。
CoinDeskのシニアアナリストでマーケット担当共同編集長のオムカー・ゴッドボール(Omkar Godbole)氏は公認マーケット・テクニシャンで、ここで述べられた見解は彼自身の見解だ。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin’s $80K Rally is Bullish, But Slightly Overstretched as Pullback Risks Still Linger: Godbole