- ビットコインは11月24日に9万8500ドルから9万5500ドルへと大幅に下落し、より広範な市場の下落を誘発した。
- この変動により、5億ドルを超える先物の清算が行われ、主に小型および中型のアルトコイン先物に影響を与えた。
- こうした後退にもかかわらず、市場のセンチメントは楽観的であり、アナリストはさまざまな要因によりビットコインが画期的な10万ドルに達するという見方を維持している。
ビットコイン(BTC)は、先週の値上がりを帳消しにし、11月24日のアメリカ時間の後半に9万8500ドルから9万5500ドルまで値を下げ、その後、回復した。この動きにより、暗号資産(仮想通貨)市場全体が急落した。
BTCはピーク時から3.5%以上下落し、利益確定売りが背景にあるテクニカルおよびセンチメントによる後退が見られた。これは、トークンが10万ドルに近づいたことで広く予想されていたことだ。
エックス・アール・ピー(XRP)とドージコイン(DOGE)は5%以上下落し、主要通貨の中で最大の損失となった。ソラナ(SOL)、イーサリアム(ETH)、カルダノ(ADA)とバイナンスコイン(BNB)は2%から5%下落し、25日のアジア時間序盤に回復した。全体の時価総額は一時2.4%下落した。幅広いトークンを追跡する流動性指数であるCoinDesk 20指数(CD20)は、過去24時間で1.48%下落した。
25日のアジア時間序盤には市場は概ね回復し、すべての主要トークンで24時間での損失は2%未満にまで減少した。
しかし、ボラティリティの高まりの中で、ロングとショート双方で5億ドル(約775億円、1ドル=155円換算)を超える清算が行われ、暗号資産に連動する先物取引は打撃を受けた。ロング(強気な賭け)で3億6600万ドル(約567億3000万円)以上、ショート(弱気な賭け)で1億2700万ドル(約196億8500万円)が失われたことが、Coinglassのデータから明らかになっている。
小型あるいは中型のアルトコインに連動する先物取引では、1億ドル(約155億円)を超える清算が記録され、ビットコインやイーサリアムを上回る異常な動きを見せた。これはトレーダーの間でリスクテイクが活発化していることを示す。
しかし、トレーダーは後退を懸念していない。
「ビットコインが市場を牽引していることは明らかであり、その需要の多くが機関投資家によるETF(上場投資信託)の購入によるものであることは重要な指標だ。来週には10万ドルの大台に乗る可能性が高いだろう」と、暗号資産取引所BTSEのCOOであるジェフ・メイ(Jeff Mei)氏は25日にテレグラムのメッセージでCoinDeskに語った。「また、機関投資家がまもなくイーサリアムETFの購入を開始し、承認されればソラナETFの購入も開始すると我々は考えている」。
「株式市場が着実に上昇し、トランプ政権移行チームが多数の暗号資産関連企業の経営陣と会合を開き、暗号資産に好意的な政策について話し合っていることから、この上昇相場は2025年まで続くと期待できそうだ」とメイ氏は付け加えた。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:XRP, DOGE Lead Crypto Losses as Weekend Pullback in Bitcoin Causes $500M Liquidations