- 市場価値対実現価値(MVRV)比率が26日に217%まで急上昇し、市場活動が買われすぎの状態にあることを示している。
- 高水準の利益確定とMVRV比率が過大評価を示唆しており、市場の調整につながる可能性がある。
- リップルは、新たにリブランドされたビットワイズ・フィジカルXRP ETP(旧ETCグループ・フィジカルXRP)に投資する計画だ。金額は未公表。
データによると、エックス・アール・ピー(XRP)の長期保有者は先週15億ドル(約2250億円、1ドル150円換算)以上の利益確定を行った。これは、決済重視の暗号資産(仮想通貨)であるXRPが3年ぶりの高値に急騰したことによるもので、2021年4月以来で最高の利益確定額を記録した。
利益確定は、価格上昇後の通常の投資家行動であり、その暗号資産の長期的なセンチメントの変化を示すものではない。
短期的な過大評価の可能性
FXStreetがサンティメント(Santiment)のデータを引用して報じたところによると、21日に市場価値対実現価値(MVRV)比率が217%まで急上昇した。これは、XRPの現在の市場評価が平均購入価格を大幅に上回っていることを意味し、短期的に過大評価されている可能性を示している。この動きは、急速な上昇を鈍化させる可能性がある。
MVRVは、流通中のすべてのコインの総価値を、ブロックチェーン上で最後に移動した時点の価格に基づくすべてのコインの総価値で割った比率だ。これは、現在流通しているすべてのコインの総コスト基準と考えることができる。
高水準の利益確定とMVRVが示す過大評価が組み合わさることで、市場調整につながる可能性がある。
最近のXRP価格の急騰には複数の要因が寄与している。XRPは先週は1.60ドル(約240円)の局所的高値に達した後、1.30ドルまで下落した。それでもなお過去1週間で31%上昇した水準にある。
XRPは、密接に関連するリップル・ラボ(Ripple Labs)への規制上の逆風が解消されたこと、XRP Ledger上でのマネー・マーケット・ファンドの立ち上げ、テクニカル面での強気の価格分析など、複数のポジティブな材料により2週間で2倍以上に上昇した。
リップルがXRPのETPへの投資を計画
一方、26日のリリースによると、リップルは新たにリブランドされたビットワイズ・フィジカルXRP ETP(旧ETCグループ・フィジカルXRP)に投資する計画だ。金額は未公表。この発表を受け、XRPは10%上昇した。
リリースによると、この欧州のXRPの上場取引型金融商品(ETP)は今後、ドイツにおいてドイツ取引所(Deutsche Börse)グループのクセトラ(XETRA)でGXRPのティッカーシンボルで取引される。
リップル・ラボのブラッド・ガーリングハウス(Brad Garlinghouse)CEOはリリースで、「2024年には、暗号資産クラスへのエクスポージャーに対する世界的な需要が爆発的に増加しており、これは暗号資産が裏付けとなる投資商品への関心の高まりによって促進された」と指摘。「アメリカの暗号資産規制環境がようやく明確になりつつあるため、この傾向は加速し、ビットワイズ・フィジカルXRP ETPなどの暗号資産ETPへの需要をさらに牽引するだろう」と述べた。
ビットワイズが2022年に立ち上げた、100%物理的に裏付けられたこのETPは、欧州の投資家にXRPへのエクスポージャーを提供している。
|翻訳・編集:林理南
|画像:CoinDesk
|原文:XRP Rally Sees Record Profit-Taking as Ripple Labs Plans to Invest in Bitwise XRP ETF