アルトコインは寛容な規制環境からビットコインよりも多くの恩恵を受ける:シティ
  • シティの報告書によると、アメリカにおけるドナルド・トランプ氏の当選後の明るい背景から、暗号資産市場は恩恵を受けている。
  • シティは、ポール・アトキンス氏がSEC委員長に指名されたことが、ビットコインを10万ドルを超える過去最高値に押し上げる最後のひと押しとなったと述べた。
  • 他の暗号資産が、寛容な規制環境から、さらに多くの利益を得る可能性が高いと同行は述べた。

ビットコイン(BTC)は今週初め、複数の追い風が吹いたことで、アメリカ大統領選後の上昇が加速し、10万ドルを上回る史上最高値を記録した。シティ(Citi)は12月5日に発表した調査報告書でそう述べた。

「暗号資産(仮想通貨)に理解のあるポール・アトキンス(Paul Atkins)氏が証券取引委員会(SEC)の委員長に指名されたことが最後のひと押し」となり、ビットコインは10万ドルを突破し、最高値を記録したとアレックス・サンダース(Alex Saunders)氏率いるアナリストは書いている。

記事執筆時点で、この暗号資産は9万8500ドル前後で取引されている。

ビットコインは、採用が拡大するにつれ、ETF(上場投資信託)への資金流入やその他の買いによって引き続き支えられていると同行は指摘した。

マクロ環境も暗号資産にとって好都合で、緩和的な金融情勢と回復力のある成長はトークンにとってポジティブだとシティは述べた。

「その他の暗号資産は、より寛容な規制環境から、より多くの利益を得る可能性が高い」と著者は記し、ビットコインの優位性が低下していることを指摘した。

シティは、オンチェーンの活動に顕著な上昇は見られないと述べた。

長期的には、ネットワークの有用性や価値は、その使用状況、マクロ相関、生産コストと関連してくると同行は述べている。

そして、新たな、より寛容な規制システムは、ブロックチェーン資産のより幅広い利用事例を開放する可能性があると付け加えている。

より寛容な暗号資産政策は資産クラスを拡大するはずだとシティは述べているが、すでに商品として分類され、現物ETFと先物契約の両方を持つビットコインは、他のトークンよりも得るものが少ないだろう。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:TungCheung/Shutterstock
|原文:Crypto Markets Have Benefited From a Positive Environment Since U.S. Election: Citi