- 米商品先物取引委員会(CFTC)がポリマーケットの顧客に関する情報を調査しており、コインベースに召喚状を送付したと情報筋が語った。
- コインベースはCFTCに情報を共有する意向であることを顧客に通告したと、情報筋は述べたが、同取引所はこの要請を正式に認めることを拒否した。
事情に詳しい人物によると、コインベース(Coinbase)は、米国のデリバティブ規制当局CFTCが予測市場企業ポリマーケット(Polymarket)とのやり取りに関する情報を要求していると顧客に通告しており、同取引所がその情報を共有しなければならない可能性があるというメッセージを顧客に送った。
一部の顧客に共有されたメールのコピーがソーシャルメディアに流出しており、CFTCの要請に関する通告は正確なものだとその人物は述べた。CFTCは予測市場企業と長期にわたる法廷闘争を行っており、今回の動きは、ドナルド・トランプ(Donald Trump)次期大統領が就任し、CFTCの指導部が民主党から共和党に交代するわずか数日前に起こった。
コインベースの広報担当者はメールでの声明で、「政府から情報提供の要請を受けた際には、訓練を受けた専門家チームが、法的な妥当性を確認するために、確立された手順を使用して各要請を慎重に審査する」と述べたが、特定の召喚状の受領を認めることは拒否した。「より適切に対応するために、必要に応じて、過度に広範あるいは曖昧な要請を絞り込むよう努める。場合によっては、いかなる情報も提供することを拒否する」と付け加えた。
CFTCは予測市場企業カルシ(Kalshi)を相手にした最初の裁判で敗訴し、米連邦判事は昨年末、同社が選挙契約を掲載することをCFTCが禁じることはできないとの判決を下した。だが、CFTCはすぐに上級裁判所に控訴し、ポリマーケットは新たな法廷闘争のなかで、選挙の賭けを停止できるのは議会だけだと主張した。
CFTCもポリマーケットも、顧客情報収集の取り組みに関するコメントの要請にすぐには応じなかった。
1月20日、トランプ氏がホワイトハウスを奪還し、CFTCのロスティン・ベーナム(Rostin Behnam)委員長に代わる新しい委員長を任命できる。同委員長は予測ビジネスとの法廷闘争が長期にわたって行われる間、CFTCを率いてきた。現職の共和党委員であるキャロライン・ファム(Caroline Pham)氏とサマー・マースンジャー(Summer Mersinger)氏、元CFTC委員のブライアン・クインテンツ(Brian Quintenz)氏が、委員長候補として注目されている。
|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:Jesse Hamilton/CoinDesk
|原文:Polymarket’s Customer Data Sought by CFTC Subpoena of Coinbase, Source Says